『ザ・ボーイズ』暴走するホームランダー
Amazonプライム・ビデオの大ヒットドラマ『ザ・ボーイズ』がついに最終回を迎えた。
腐敗したヒーロー集団“セブン”と闘うザ・ボーイズのバトルを描く本作は、超過激なエログロで配信サービスでのドラマにもかかわらず視聴に年齢制限がかけられたほど。シーズン3では、ショーランナーのエリック・クリプキが配信前に「有害な男らしさについての瞑想」が描かれると話していたように、ホームランダーやヒューイ、ブッチャーといった男性キャラクターの性格が深堀りされたといえる。
そしてホームランダーは、本シーズンでこれまで以上に暴走した。彼の不安定さの裏には、父親や母親がおらず、愛情をかけて育ててくれる人もいなかったことが理由の1つであることは度々描かれてきたが、そんな彼が不安定になるとするのが、母乳を飲むこと。
マネージャーであったマデリンとのシーンは鳥肌ものだったが、彼女がいなくなった今、ホームランダーがしたことで視聴者を戸惑わせたのが…、牛の乳を搾って牛乳を飲むシーン。
シーズン3の第7話では、不安定になったホームランダーが冷静に牛乳をバケツに絞って飲むシーンが。牛の乳を吸うわけでもなく、バケツから飲むので良いんだ!?とツッコミを入れたくもなってしまう映像だったが、ホームランダーを演じたアントニー・スターは米Deciderのインタビューでこうコメントした。
「ホームランダーが(牛乳の)元に行ったわけですよね?元々は母乳だったわけですし、なんでもありです。彼はもう細かいことにこだわっていないんです」
アントニーにそう言われると、なんでもありなのか、そうか…と納得してしまうが、彼は撮影現場の状況はシュールなものだったとも話した。
「本当に変で、本当に親密なものでした。撮影以前に牛乳を搾ったことがなくて、本当に変な気分でしたよ。シュールでしたね。撮影を始めた頃には年老いた牛を1日中待たせてしまっていて、だから彼女は落ち着きがなく、人生に嫌気がさしていた。そうしたらマントを着たバカげた奴が乳を搾っているんですから。牛はまったく楽しんでいなくて、途方に暮れていました。なので私は…、踏みつけられたくはなかった」
あのシーンには視聴者も戸惑ったが、出演した牛もびっくりしただろう。
(フロントロウ編集部)