ケヴィン・ファイギ社長による『アベンジャーズ/エンドゲーム』の別案とは?
2019年に22作目のMCU映画として公開され、それまでのMCU作品の一つの集大成となった映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』。
同作ではロバート・ダウニー・Jr.が演じたアイアンマンやスカーレット・ヨハンソンが演じたブラック・ウィドウが犠牲になったり、クリス・エヴァンスが演じたキャプテン・アメリカが同作をもって引退したりと、初期からのヒーローたちと別れを告げる作品となったが、同作の構想の初期段階では、さらに多くのヒーローたちが最期を迎えるという案も出ていたという。
同作の監督を務めたジョー・ルッソは先日、ポッドキャスト『Josh Horowitz’s Happy Sad Confused(原題)』に出演して、初期の頃にマーベルスタジオのケヴィン・ファイギ社長から「すべての初期メンバーたちを全員退場させることを提案された」ことがあったと明らかにした。
アベンジャーズの初期メンバー全員となると、同作をもってMCUを退いた3人だけでなく、クリス・ヘムズワース演じるソーや 、ジェレミー・レナー演じるホークアイ、マーク・ラファロ演じるハルクも含まれる。「私たちとしては、それはあまりにやり過ぎで、オーディエンスが消化しきれないのではないかと感じました」と、ジョーはファイギ社長のアイディアを採用しなった理由を明かした上で、次のように続けた。
「ですが、作品のなかで1人か2人のキャラクターが犠牲になるのであれば、アクションを止めて、感情的なカタルシスの瞬間を生み出すことができ、そこからまたストーリーを再開させて、さらなるカタルシスを生み出すことができるのではないかと思ったのです」。
ジョーによれば、ファイギ社長は2010年に公開されたディズニー&ピクサーの映画『トイ・ストーリー3』にインスピレーションを受けていたそうで、「ケヴィンが初期の頃に持ってきたアイディアとしては、『トイストーリー3』のように、全員で宇宙を救うために炎の中に飛び込むというものでした」とコメント。「ただ、そのようなスケールのものに取り組むとなれば、ストーリーテリングから少し外れる必要があったので、我々としてはどのような計算を組み立てればそれを実現できるか分からなかったのです」と続けて、自分たちの構想とは離れたアイディアだったために、それを実現させる方法が思いつかずに却下することになったと振り返った。(フロントロウ編集部)