※この記事にはドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン4のネタバレが含まれます。
やっぱりギレアドはあの殺害にブチギレている
視聴者にとって異様なカタルシスを与えたシーズン4のエンディングを経て、『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン5ではジューンVSセリーナの大戦争が始まる。
ご存じの通りシーズン4のラストで、ジューンが長年自分をレイプしてきたフレッド・ウォーターフォードをギレアドとカナダの国境間におびき寄せることに成功し、そこで待ち受けていた侍女たちと共に彼をなぶり殺しにした。そして、フレッドとの子どもを妊娠中のセリーナのもとにフレッドの切断された指が入った箱が届けられてシーズンは幕を閉じた。
今回解禁されたシーズン5の予告編は、ジューンが「彼はモンスターだった。ギレアド建国の父。彼は私たちから私たちの国を奪ったの。彼は報いを受けなくてはいけなかった。私は彼を殺したの。そして私はそれを本当に楽しんだ」と、彼女らしい気まずくなるほどのの正直さでフレッドの殺害を振り返るシーンから幕開ける。
その後続くのは、「彼女(セリーナ)には私がやったってことを分かっていてもらわなきゃ」「彼女(セリーナ)はつねに危険な存在」と言うジューンと、フレッド殺害者たちへの制裁を誓ったセリーナの戦い。
フレッド殺害直後に「あなたを守ることが僕の任務です」と言ってきた米政府関係者マーク・トゥエロに、「あなたが彼女から私を守れると思わないで!」と絶叫したセリーナは、ジューンを止めるのは自分以外いないと決心したようで、ギレアドに帰国する。シーズン4ではギレアドを裏切った逃亡者だったが、シーズン5での彼女は“夫の復讐を誓った妻”として新たな権利を掌握するようで、予告編では「セリーナは世論を味方につけている。それをこっちに持ってくるつもりだ」という言葉が。フレッドの葬儀でも、再びあのターコイズ色の服に袖を通したセリーナは式典の中心にいてギレアドから罰を受けた様子はない。
予告編中盤では、視聴者全員が思っていた「怖がっている人は危険な存在になりえる。君はギレアドのことも怖がらせたと思う。司令官が侍女に殺されたこと。それを彼らが許すとは思えない」という言葉を口にするマーク。
その読みはもちろんあっており、ギレアドでは、セリーナが「彼女がひとりでフレッドを手中に収めたとは思えない」と裏切り者のあぶり出しにかかるなか、ギレアドの関係者たちは「ジューン・オズボーンは癌だ。除去しなくてはいけない(司令官)」「神の言いつけを守らなかったものには罰が待つのです(リディアおば)」と語り、“打倒ジューン”という共通目標を通して団結と支配を強めていく。その裏で、「セリーナは何が起きたか知らない(ニック)」「肝心なのは彼女が何が起きたかを知っているかではなく、何があったと思っているかだ(ローレンス司令官)」と、ギレアド国内の親ジューン派の静かな動きは続く。
一方でカナダでは、以前からのことだが、異常な使命感に完全に支配されているジューンにまわりはついていけない様子。ジューンの夫ルークは「僕らが彼女(セリーナ)に追われることを望んでいるのか!?」と、親友モイラは「彼女は彼を八つ裂きにしたんだ!」と、リタは「気をつけないと、彼女と一緒に堕ちることになる」と危機感を強める。ニックも電話口で「ギレアドは君が苦しむのを見たいんだ。どうか安全でいてくれ」と危惧したため、ジューンは相当危機的な状況にあるよう。
そして、ジューンのギレアドでの物語の始まりとゴールである、ハンナ奪還。なんと予告編では、ルークが「ハンナについて知りたいすべてがそこにある。僕は行く」とギレアド入国を宣言。そしてそれに、ジューンは「私も一緒に行く」と返答。やっぱりか!という展開だが、ジューンの「彼らはギレアドに戻る人間がいるとは思わないからそこは探さない」という言葉には一理ある。
最後に、ジューンが「私たちの子どもたちが、このような憎しみのない人生を送れますように。神よ、彼らが私たちよりも上手くやりますように」と神に祈りをささげるシーンで幕を閉じた予告編。ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン5は9月14日に米配信が開始する。日本ではHuluから今後配信日が発表されると思われる。(フロントロウ編集部)