『ドント・ウォーリー・ダーリン』の世界では何が描かれるのか
青春コメディ映画『ブックスマート』を手掛け、一躍人気映画監督の仲間入りを果たしたオリヴィア・ワイルド監督の最新作『ドント・ウォーリー・ダーリン』は、前作とは打って変わってスリラー映画。『ミッドサマー』のフローレンス・ピューを主演に迎え、『ダンケルク』や『僕の巡査』のハリー・スタイルズが脇をサポートする。
主人公のアリスは、完璧な生活が保障された街ビクトリーで夫のジャックと暮らし、不自由のない生活を送っていた。しかしアリスの周囲で不気味な現象が起き始め、彼女は街のおかしさに気がついていく…。この街で一体なにが起こっているのか!?
本作についてフローレンスは、「支配、巧妙な操作、抑圧、恋愛関係、性的空想など、たくさんの異なる力関係が描かれている。完璧な人生をどのように維持し続けるか、そして人生が完璧でなくなったとき、どう対処するのかを描く作品です」と説明しており、ユートピアの中での力関係やその崩壊、そこにいる人々を描くオリジナル性の高いスリラーとなっていることが分かる。
そして今回公開された場面写真では、アリスが鏡越しに見つめる自分が、外見がまったく異なる黒人女性である瞬間が。本作では鏡がカギとなっているようで、何枚もの鏡が立てつけられた浴室をアリスが掃除する写真も公開されている。また、予告編映像でも、鏡の中に映るアリスが現実と同じようには動かない不気味なシーンが。
みんなが幸せそうに暮らしているビクトリーだが、砂漠のような場所に作られた小さな街なのだろうか。上空から撮られた写真は、なにか不穏な空気を感じさせる。
ユートピアは、“誰にとって”の理想郷なのか？観客を不穏な世界へ引き込み、混乱させ、熱中させる『ドント・ウォーリー・ダーリン』は、11月11日に劇場公開。
（フロントロウ編集部）
