同性愛者であることを公言するラッパーのリル・ナズ・Xが、コンサート会場の外で宗教的な抗議活動を行なっていた同性愛嫌悪の人たちにピザを差し入れした。(フロントロウ編集部)

リル・ナズ・X、“敵”にピザを差し入れするも断られる

 同性愛者であることを公言するラッパーのリル・ナズ・Xが、先日、ボストンで開催したコンサートの会場付近で宗教的な抗議活動を行なっていた同性愛嫌悪の人たちにピザを差し入れするよう、自身のチームに伝えたことをツイッターで明かした。

 「彼らにピザを届けるよう僕のチームに伝えた。良い宣伝だ!」

 ご存じの方も多いと思うが、リル・ナズは、異色のカントリーラップソング「Old Town Road」がアメリカで空前の大ヒットを記録した2019年、まさに人気絶頂のさなかともいえるタイミングで同性愛者であることをカミングアウトした。以降、インタビューやSNSを通じて積極的に自身のセクシャリティについて発言しており、ヘイター(憎悪主義者)にも果敢に立ち向かうという独自のスタンスを貫いている。

 抗議活動を行なっていたのはキリスト教系の団体と見られ、「悔い改めよ。そして信じよ」、「イエスは神であり、悪魔でさえもそれを知っている」などと書かれたプラカードを掲げていた。なお、リル・ナズは過去に、「Montero(Call My By Your Name)」のミュージックビデオでサタンの膝でセクシーなダンスを披露したり、人気ファッションブランドとコラボして「サタンシューズ」と名付けたスニーカーを発表したりして、保守派と呼ばれる人たちから“神を冒涜している”と反感を買ったことがある。

画像: リル・ナズ・X、“敵”にピザを差し入れするも断られる

 ちなみに、リル・ナズから指示を受けたスタッフがデモ参加者たちのもとへピザを届けたが、受け取るのを拒否されてしまったようで、数時間後にリル・ナズがツイッターで公開した動画には、デモ参加者の1人が「ありがとうございます。(厚意に)感謝します。でも、結構です」と断る様子が映っていた。

 「更新情報:彼らはピザはいらないって。でも、偶然にも同性愛嫌悪のデモ参加者の1人に恋してしまった」

 冗談だとは思うが、リル・ナズはその後も例のデモ参加者の男性について「彼のことが頭から離れない」とツイートしている。(フロントロウ編集部)

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