アレック・ボールドウィンを含む銃誤射事故の関係者が
映画の撮影現場で起きた銃誤射事故をめぐって、俳優のアレック・ボールドウィンを含む最大4人の関係者が刑事責任を問われる可能性があることがわかった。
昨年10月、米ニューメキシコ州で撮影中だった映画『Rust』のセットで、撮影監督のアリナ・ハッチンスが小道具の銃の誤射によって亡くなる事故が発生。この事故でジョエル・ソウザ監督も負傷した。銃に弾が装填されていることを知らずに撃ったアレックは、事前に銃を確認した助監督から“安全”だと伝えられており、彼に銃を渡した助監督や武器係の確認不足が事故の原因と見られている。また、アレックが撃った銃は正確には小道具の銃ではなく“本物の銃”で、なかに実弾が入っていたことがその後の捜査で明らかになっている。
FBI(連邦捜査局)が新たに行なった科学捜査の結果、問題の銃は「引き金を引かなければ発射させることができない」と結論づけられたが、アレックは事故の責任はアーマラーと呼ばれる武器係のハンナ・グティエレス・リードと、自身に実弾が入っていない“コールドガン”だと言って銃を渡した助監督のデイブ・ホールズの2名にあると主張。事故発生以来、亡くなったハッチンス氏のことを考えない日はないとしたうえで、事故の責任は自分にはないという姿勢を貫いている。
今回、米The New York Postが入手した内部文書の写しには、サンタフェ地方検事のメアリー・カーマック=アルトワイズ氏がニューメキシコ州財務局に635,500ドルを緊急要請し、当局がこの事件に関連して最大4人を起訴するのに必要な資金を確保したことが書かれていたという。
また、アルトワイズ氏は4人の名前を明かしていないが、そのうちの1人はアレックである可能性が高いといい、文書には「『Rust』の撮影で、アレック・ボールドウィンはシーンのリハーサル中にアリナ・ハッチンスを射殺し、ジョエル・ソウザを負傷させました。最終的にハッチンスを殺し、ソウザを負傷させた銃は、多くの人間が扱っていました」と記されていたとThe New York Postは伝えている。
ちなみに、今回の報道を受けて、アレックの代理人を務める弁護士は刑事訴追される可能性があると推測するのは時期尚早だとコメント。「本日、サンタフェ地方検事からの手紙をもとに、誤った結論を導く報道がありました。検察は保安官の報告書を受け取っておらず、この事件で誰が起訴されるかについて、何の決定もしていないことを明らかにしています。8月30日の資金要求のあと、ほんの数週間前に検察庁と連絡をとったところ、『まだ資料を確認していないし、起訴判断の審議もしていないから、この件について話すのは時期尚早だ』と言われました。そのような状態で報道をするのは無責任です。検察庁には、根拠のない憶測や煽りなしに、この問題を検討するためのスペースが与えられなければなりません」としている。(フロントロウ編集部)