『ゲーム・オブ・スローンズ』のアリア・スターク役で知られるメイジー・ウィリアムズが、幼少期に父親から虐待を受けていたことを明かした。(フロントロウ編集部)

メイジー・ウィリアムズ、8歳まで経験した虐待

 ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や映画『ニュー・ミュータント』などへの出演で知られるメイジー・ウィリアムズは、現在25歳。子役としてキャリアをスタートさせた彼女だったが、8歳までに父親から酷い経験を受けていたことを、ポッドキャスト番組『Diary of a CEO』で初めて明かした。

 きょうだいや家族のことを考え、詳細には語りたくないとしたうえで、「8歳以前の子ども時代は、父と、深刻なトラウマになるような関係にありました」と明かしたメイジー。「記憶があるうちから眠るのに苦労していたし、トラウマになるような多くの出来事について考え、大人たちが悪いと私は気づいていなかった」と振り返る。

 メイジーは末っ子で、母親は彼女が4カ月の頃に父親から逃げたという。そして、メイジーは8歳まで父親に育てられたよう。ここで、彼女たちを救う出来事が起こる。

 彼女の様子がおかしいことに気がついたのは、学校の先生だった。そこで教師は、メイジーの体調が良くないことや朝ごはんを食べていないこと、それが彼女にとって普通であることを理解したそうで、メイジーは「先生たちは正しい質問をしてくれた」としている。

 メイジーは必ずしも見捨てられたような環境にいたわけではないそうで、「私のことをすごく愛してくれて、気にかけてくれる人は多くいた。でも、何がおかしいのかを言えるような、正しい質問をされたことはなかった」と話す。

画像: メイジー・ウィリアムズ、8歳まで経験した虐待

 この頃、きょうだいには母親と暮らしている子と父親と暮らしている子がいたというが、話を聞くかぎり、メイジーは父親と過ごしていた。しかしこれがきっかけで、学校に母親がメイジーのことを迎えに来た。メイジーは、「すべてのドアが開き、私たちが経験していることが明るみに出たのはこれが初めてだった」と語る。

 一方で、子どもが一緒に暮らす親からの影響を受けないわけはない。当初メイジーには、母親に会うのに懐疑的で、父親を擁護しようとする気持ちもあったという。しかし大人になった今、彼女は自分が「洗脳されていた」として当時の気持ちを説明した。

 「なぜかは分かります。母親に抵抗するための子どものカルトに入れられていたんです。だから初めの頃には抵抗していましたが、私が知る世界はひっくり返った。“オーマイゴッド。パパにもう会わなくて良いんだ”っていう気持ちがあったけど、それは当時の私が知る“真実”とは真逆だったんです」

 メイジーは父親にされたことの詳細は明かさず、虐待という言葉は使用しなかったが、彼女が涙を流しながら洗脳やトラウマの事実を明かしたことからは、約20年が経ったからといってその傷は癒えるわけではないことが理解できる。

 メイジーは、子どもの頃には自分に原因があるのだと思っていたとし、「私、もしくは私たちにおかしいところがあるのだと感じていました。私たちはいつでも間違ったことをしていましたから、それが理由で不当に扱われるのだと…。とくにそれが親だった場合、親は子どもを愛するはずなんですから」と話す。しかし現在では、自分が原因ではなかったと理解していると語った。

 「それが起こったのは自分のせいではないと言ったらどうなるんでしょう。もし私がそこにいなかったら、誰か別の人がなっていたでしょう。私が子どもの頃にああいったことが起こったのは、私に問題があったからではない」

(フロントロウ編集部)

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