2023年5月に開催されるファッションの祭典メットガラのテーマが発表されるも、物議を醸している。(フロントロウ編集部)

2023年のメットガラのテーマが決定

 毎年5月の第1月曜日にメトロポリタン美術館で開催される、ファッションの祭典メットガラ。メトロポリタン美術館内で行なわれるファッション・エキシビジョンのオープニングイベントを兼ねるこのチャリティイベントでは、著名なセレブたちが1つのテーマに沿って、競い合うかのごとく豪華絢爛な着こなしを披露。

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 そんな2023年のメットガラのテーマは「Karl Lagerfeld: A Line of Beauty(カール・ラガーフェルド:美のライン)」。2019年に亡くなった故カール・ラガーフェルドを称えるものになる。

 カールといえばモードの帝王と呼ばれ、シャネル(Chanel)やフェンディ(Fendi)そして自身の名前を冠にしたカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)などでデザイナーを務めてきたファッション界の重鎮。

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 2019年に85歳で亡くなるも、ファッション界では今もなお存在感は強く、モデルのカーラ・デルヴィーニュは先日カールとのコラボコレクションCara Loves Karlを発表

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 ファッション界にいなくてはいけない存在であるカールをテーマに行なわれるメットガラは、シャネルとフェンディ、そしてカール・ラガーフェルドとコンデナスト社が資金を提供。

 メトロポリタン美術館の館長であるマックス・ホラインは、「この没入型展覧会は、大衆にラガーフェルドの無限の想像力と革新への情熱の本質的な部分を体験してもらい、彼の独特な芸術活動を解き明かすものになります」とプレスリリースで語った。

カールがテーマになることが物議を醸す

 一方、2023年のメットガラのテーマがカールになったことには批判の声も出ている。というのもカールは、ファッション界で敬愛されながらも、体型批判やMeToo運動批判などの問題発言で物議をかもしてきたから。

 カールは過去に、スタイリストのカール・テンプラーがモデルの体を不適切に触ったり、同意なしに下着を脱がせたりしたと訴えられた際、「パンツを脱がされるのが嫌ならモデルにならないでください。修道院に入れば、いつでもあなたの居場所はあります。募集だってしてるんですから」とNuméroでコメント。

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 そして同インタビューで、ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ及び性的暴行事件が発端となって始まったMeToo運動について「うんざりしている」と発言していた。

 さらに、英Metroでアデルのことを「彼女は少し太りすぎだが、美しい顔と神々しい歌声を持っている」とコメントし、雑誌Brigitteがプロのモデルではなく一般的な人をモデルとして起用すると発表した際にはFocus誌で「テレビの前でポテトチップスの袋を持って座りながら、細いモデルは醜いと言っている太ったママたちです。(ファッション界は)夢と幻想なのです。誰も丸い女性を見たくはないんです」とコメントして、度々スリムではない女性がファッション界に存在することを批判していた。

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 その他にも、性的暴行と強姦未遂で逮捕された国際通貨基金(IMF)の前専務理事であるドミニク・ストラウス・カーンに花を贈るなど、物議を醸す行動をしていたカール。

 イギリス人俳優のジャミーラ・ジャミルは今回の発表を受けて、「この男性は...確かに最高の才能を持っていました。しかし、自分の持つプラットフォームをはっきりとした憎しみをもった形で使っていました。主に女性に対して、繰り返し、晩年まで、反省もせず、償いも謝罪もせず、攻撃したグループへの援助もせず」と、カールの問題発言に触れて、彼がメットガラで称えられることに不満を述べた。(フロントロウ編集部)

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