ハリー、ハーマイオニー、マルフォイらが思い出を語る
映画『ハリー・ポッター』シリーズのハグリッド役のほか、『007 ゴールデンアイ』や『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』などのボンド作品への出演で知られ、大英帝国勲章(OBE)も授与されているロビー・コルトレーンが亡くなったことが発表された。72歳だったロビーは、母国スコットランドの病院で亡くなったという。
訃報を受けて、『ハリー・ポッター』のキャストたちから続々と彼を追悼するコメントが発表されている。ロビーの人柄を感じさせる思い出であふれた追悼文をフロントロウ編集部が全訳した。
ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター役)
「ロビーは私が会った中で最も面白い人のひとりで、撮影現場で子どもだった私たちを常に笑わせてくれました。とくに良い思い出に残っているのが、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、私たちがハグリッドの小屋で豪雨から何時間も隠れていたとき。彼は私たちにいろいろな話を聞かせてくれ、ジョークを言ったりして、士気を高めてくれました。彼は素晴らしい俳優であり、素敵な男性でした」
エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー役)
「私にとってロビーは、すごく楽しい叔父のような存在でした。ただ何よりもまず、彼は、私が子どものときも大人になった後も、私を深く思いやり、慈しんでくれた人でした。彼の才能は計り知れないもので、彼が巨人を演じたのも納得がいくものでした。彼はどんな空間でもその輝きで満たすことができましたから。ロビー、もしも私があなたと同じくらい映画の撮影現場で親切にできることがあれば、それはあなたの名前と記憶のもとの行動であることを約束するよ。あなたをどれだけ尊敬しているか、わかっていてほしい。あなたの優しさ、ニックネーム、温かさ、笑い、ハグが恋しくなります。あなたは私たち(キャスト)を家族にしてくれました。あなたは私たちにとって、そんな存在であったことを知っていてください。これ以上のハグリッドはいないよ。あなたのおかげで、ハーマイオニーでいるのが楽しかった」
トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)
「ハリー・ポッターの撮影でとくに思い出に残っているのが、第1作目での禁じられた森での夜間撮影です。私は12歳でした。ロビーは周りの人たちを気遣い、世話をしていました。楽々とね。そして、みんなを笑わせた。難なくね。彼はスクリーン上でも、実生活でも、とてもフレンドリーな巨人でした。愛してる、友よ。すべてにありがとう」
ジェームズ・フェルプス(フレッド・ウィーズリー)
「太陽の下で、あらゆる話題についてランダムにおしゃべりしたことを恋しく思います。2000年9月、ロビー・コルトレーンが、初めて映画の撮影に参加した14歳の緊張した私に、『楽しんで、きっとうまくいくよ』と言ってくれたことは、決して忘れません。あれ、ありがとうね」
オリバー・フェルプス(ジョージ・ウィーズリー)
「2001年11月。ロンドンのレスター・スクエア。『若者よ、全身でこれを経験しろ!初めて買った車がロールスロイスみたいなものだ!』。『ハリー・ポッター』の初のプレミアのレッドカーペットで、私の隣にいたロビー・コルトレーンが言った言葉です。私たちは何年もかけて、歴史や旅について素晴らしいおしゃべりをしました。ロビー、安らかにお眠りください」
ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)
「ロビー・コルトレーンの死に心を痛めています。ハグリッドは私の大好きなキャラクターだった! ロビーは、ハグリッドの温かさ、家庭らしさ、そして生徒や魔法生物に対する無条件の愛を見事に表現していました。ロビーは、幼い頃の私やキャスト仲間を、いつも同等のプロとして扱ってくれました。彼の態度は、相手に自信と一体感を与えるものでした。たくさんの笑いをありがとう。ロビー、会いたいよ。あなたの家族に愛を送ります。安らかにお眠りください」
マシュー・ルイス(ネビル・ロングボトム)
「ロビー。ボブサー。彼は僕をスペース・ボーイと呼びました。僕たちには、未知の世界への愛という共通点がありました。彼はいつも“気にしない”という態度で生きていて、それにはいつも笑顔にさせられました。巨人。色々な意味で。僕たちは楽しんだよね」
デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン)
「撮影現場で経験した、最も豊かで、最も力強く、最も茶目っ気のある笑いは、すべて大きなロビーのせいだった。親愛なる人、あなたは永遠に愛され、惜しまれることでしょう」
ワーウィック・デイヴィス(フィリウス・フリットウィック/グリップフック)
「『ハリー・ポッター』の共演者であるロビー・コルトレーンが今日亡くなったと知り、悲しみに暮れています。いつも陽気な彼は、どんなセットにも温もりと光と笑いをもたらしてくれました。RIP ロビー、愛されたコメディの巨人」
J・K・ローリング(原作著者)
「私がロビーのような人に会うことは二度とないでしょう。彼は素晴らしい才能の持ち主で、完璧に唯一無二の存在でした。私は彼と知り合い、一緒に仕事をし、一緒に大笑いすることができて、とても幸運でした。彼の家族、とりわけ彼の子どもたちに、愛と深い哀悼の意を送ります」
ロビー・コルトーネは2022年に配信された映画20周年お祝い番組『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』のなかで、こう語っていた。
「私の子どもの世代が、そのまた子どもに(『ハリー・ポッター』を)観せる。それこそ、映画のレガシーです。だから、50年後にも観られているでしょう。残念ながら私はここにはいませんが、でもハグリッドはいつづける。そうです」
ロビーの死を受けて、米ユニバーサル・オーランドではファンがホグワーツ城に向かって杖を掲げて追悼するなど、ファンの間でもハグリッド役の死は悼まれている。(フロントロウ編集部)