ウィリアム皇太子の子どもたちが“新しい名字”を手に入れる
じつは、イギリス王室のウィリアム皇太子とキャサリン妃の長男ジョージ王子と長女シャーロット王女、次男のルイ王子には名字が“2つ”ある。
そもそも、王子殿下(His Royal Highness Prince)や王女殿下(Her Royal Highness Princess)の称号を持つロイヤルファミリーのメンバーは、日本でいう名字(姓)にあたるラストネームを名乗る必要がない。じゃあ、なんで名字が2つもあるのか?
1960年、エリザベス女王と夫のフィリップ王配は称号を持たないメンバー、あるいは称号を持つメンバーでも名字を必要とするときのために、「マウントバッテン=ウィンザー」という名字を与えることを決めた。しかし、実際にはあまり使われていないようで、学校など日常生活においてラストネームが必要になる場面では“称号”が名字の役目を果たしている。
たとえば、ウィリアム皇太子は王立陸軍士官学校に通っていた頃、父チャールズ国王の当時の称号であったウェールズ公(プリンス・オブ・ウェールズ)にちなんで「ウィリアム・ウェールズ」と名乗っていた。同様に、ウィリアム皇太子の息子のジョージ王子も、皇太子のかつての称号であったケンブリッジ公にちなんで「ジョージ・ケンブリッジ」という名前を学校で使っている。
そして今回、エリザベス女王の崩御に伴い、チャールズ国王が即位し、ウィリアム皇太子がプリンス・オブ・ウェールズの称号を引き継いだことを受けて、彼の子どもたちの名字も「ケンブリッジ」から「ウェールズ」に変わることに。現在、3人とも学校に通っているので、今後は「ジョージ・ウェールズ」「シャーロット・ウェールズ」「ルイ・ウェールズ」の名で呼ばれることになる。
なお、ウィリアム皇太子が「マウントバッテン=ウィンザー」を名乗ることはほとんどないが、過去にキャサリン妃のトップレス写真を掲載したフランスのゴシップ誌を訴えた際、めずらしくこの名字を使っていた。
ちなみに、ウィリアム皇太子の弟ヘンリー王子もかつては「ヘンリー・ウェールズ」と名乗っていたが、彼の子どもたちは称号を与えられていないため、「マウントバッテン=ウィンザー」を使用している。(フロントロウ編集部)