『アリス・イン・ワンダーランド』のチェシャ猫に気づいてた?
2010年に公開された映画『アリス・イン・ワンダーランド』は、監督であるティム・バートンの世界観が見事に表現された作品として世界中で大ヒット。ルイス・キャロルによる『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』をベースに、19歳になったアリスがふたたび不思議の国を訪れ、赤の女王に支配された世界を解放するために、戦いを挑むことになるという物語を描いた。
ミア・ワシコウスカが演じたアリス、そしてヘレナ・ボナム=カーターが演じた赤の女王やアン・ハサウェイが演じた白の女王など、個性豊かなキャラクターたちがファンの心をワクワクさせた。
そんな本作では、物語が始まる前から遊び心溢れる仕掛けがあるのをご存知だろうか。
注意して見てほしいのは、本編が始まってほんの2、3秒の時。タイトルシーンでは、満月が輝く空を背景に、製作・配給会社であるディズニーの名前と『アリス・イン・ワンダーランド』のタイトルが映し出される。
そしてその時に視線を向けるべきは、月。じつは月に雲が重なった時に、チェシャ猫に見える瞬間があるのだ!
非常に細かいディテールであるため、デザイナーが狙ったものかは明言できるものではないが、月にかかる雲のデザインやその速さには意図があること、目玉の部分の雲は流れていく雲とは別にデザインされているように見えること、そして作品のその後にあるシーンを考えると、意図的にチェシャ猫を表現しようとしたものである可能性は高い。
『アリス・イン・ワンダーランド』らしい仕掛けが、まさかこんなに早くからあることに気づいていなかった人もいるのでは? バートン監督による『アリス・イン・ワンダーランド』は、ぜひ細部まで楽しみたい作品に仕上がっている。
(フロントロウ編集部)