デートDVの最中にいる女性とその親友たちが、DV男に抵抗する。『Alice, Darling(原題)』が見逃せない。(フロントロウ編集部)

DV被害者と友人が、DV加害者と真っ向対決

 映画『ピッチ・パーフェクト』シリーズや『マイレージ、マイライフ』などで知られるアナ・ケンドリックが、恋人からの精神的DVに悩む女性を演じたスリラー映画『Alice, Darling』の予告編が公開された。

 本作の主人公は、アナが演じるアリス。親友のソフィーとテスに旅行に誘われるも、アリスは恋人のサイモンの存在に怯えていた。しかし出張だと嘘をついて親友たちと旅行に行く決意をするが、アリスを執拗に追うサイモンが旅行先まで来てしまう。アリスはテスとソフィーの助けを借りながら、自分が置かれた状況を見極め、苦しみながら自分の中にある強さを見つけていく…。

 ソフィーをウンミ・モサクが、テスをカニエティーオ・ホルンが演じた。

 アナはオファーを受けた時に、それを引き受けるかどうかは脚本の良さや参加する人々で判断することが多いという。しかし今回は、自分がアリスと同様の経験をしていたことが、大きな要素に。

 米Peopleのインタビューでアナは、エージェントが彼女に脚本を送った際に、「これは君が僕に話してきたすべてを思い起こさせた」と話したことを明かす。さらに、彼女がデートDVの関係から抜け出したのは、そう昔のことではないそう。そのため、もし映画の撮影がすぐに計画されていれば、トラウマの記憶が蘇るといった可能性から、オファーを断わっていた可能性もあったという。

 しかし、アンは本作で演技が出来ると判断して参加。そんな彼女は、本作がDV被害経験者の視点から見ても、適切な作品になっていると話した。

 「正直に言って、過去に作られた虐待的だったり有害だったりする恋愛関係についての多くの映画と、本作の脚本はかなり異なっていました。そして過去の映画では、私に起こったことを映し出しているものはほとんどなかったので、映画は私に起こっていることは普通だと思わせたり、過少化させたりする手助けをしてしまった。私は『もし私が本当に虐待的な関係に置かれているなら、映画のようになるはずだ』と思わされてしまったので」

 『Alice, Darling』は、全米で2023年1月20日に公開。

(フロントロウ編集部)

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