ヘンリー王子が自叙伝『Spare』で自分が生まれたときのエピソードを振り返った。(フロントロウ編集部)

ヘンリー王子は生まれた瞬間から“スペア”だった

 2020年3月末に高位王族の座を退いて以降、ロイヤルファミリーの内情を暴露するようなインタビューに応じるなどして、王室を悩ませる存在となっているヘンリー王子が自身の半生を綴った回顧録『Spare(スペア)』が、予定されていた1月10日よりもひと足先にスペインで発売された。

 本のタイトルである「Spare(スペア)」は「予備」「代わり」という意味で、古くから、君主とその兄弟は「継承者とそのスペア」と表現されてきた。ヘンリー王子には将来君主になることが約束されている兄のウィリアム皇太子がおり、兄弟関係においても、王位継承順位においても2番手の立場にある。

 そして、ヘンリー王子は、生まれたその日に父であるチャールズ国王から“スペア”であることを宣言された。

画像: ヘンリー王子は生まれた瞬間から“スペア”だった

 英Us Weeklyによると、『Spare』の序盤でヘンリー王子は、チャールズ国王が出産を終えたダイアナ元妃に「素晴らしい!君は私に後継ぎと“スペア”を与えてくれた。これで私の仕事は終わりだ」と言ったとされるエピソードについて語っているという。なお、これはチャールズ国王のジョークであったとされているが、ヘンリー王子は国王の本心が混じっていたと思っているようで、「冗談で言った本当の言葉も多い」と綴っている。

 また、ヘンリー王子は『Spare』のなかで、兄であるウィリアム皇太子が後継者であるのに対して、自分はスペアであることに疑問を抱いたことはないとしたうえで、「私は影であり、支えであり、プランBでした。ウィリアムに何かあったときのために、私はこの世に生を受けたのです。私は援護と気晴らし、陽動のために召集されました。このことは人生という名の旅の始まりから、すべて明確にされていたのです」と切ない胸の内も明かしていると、Us Weeklyは伝えている。(フロントロウ編集部)

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