※この記事には、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ1&2作目のネタバレが含まれます。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』制作陣による見事なサプライズ
2003年に第1作目が公開され、世界的大ヒットを記録した映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』。“海賊モノはヒットしない”というジンクスを見事に破り、これまでに5作品が制作されてきた一大シリーズは、3作目の『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』が1つの区切りとなり、エリザベスを演じたキーラ・ナイトレイとウィルを演じたオーランド・ブルームはここで卒業。
しかしジョニー・デップが演じるジャック・スパロウはすべての作品で主演を務めている。そして、5作品すべてに登場しているキャラクターは他にも…。
ジェフリー・ラッシュが演じるヘクター・バルボッサは、『呪われた海賊たち』でジャック・スパロウに殺されるも、『デッドマンズ・チェスト』で予想外の復活。物語は、ふたたび姿を現した彼に、観客が息をのんだところで終わった。しかしじつは、驚いたのはキャストも同じだった!
じつは、バルボッサの復活はキャストにも知らされていなかった。しかも制作陣は、ただ彼について知らせないだけでなく、ある対策を講じていた。
キャストには、ゾーイ・サルダナが演じるアナマリアが登場すると伝えていたのだ!
脚本からバルボッサの登場を取り除くだけでは不自然な展開となり、キャストに勘づかれていたかもしれないが、ゾーイという、まったくジェフリーとは似ても似つかない人物を想定させておいたことで、復活するのが本当はジェフリーだと知った時のキャストたちの驚きはさらに大きなものとなっただろう。
ちなみに、本シリーズには1作目のみの出演となったゾーイは、制作の裏側では「政治」が起こっていたと言い、「表側VS裏側、エキストラVS俳優、プロデューサーVS機材スタッフという構図があちこちで起きていた」と告白している。それが降板を決めた理由だったそうだが、その数年後にプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーから謝罪を受けたそうで、彼の誠意には感動していた。
(フロントロウ編集部)