スピルバーグが『ハリー・ポッター』の監督を断ったワケ
『ジョーズ』や『E.T.』、『インディ・ジョーンズ』、『ジュラシック・パーク』など、これまでに数多くの名作を世に送り出してきたスティーヴン・スピルバーグが、『ハリー・ポッター』の監督を断った理由を、映画『RRR』のS.S.ラージャマウリ監督と行なった印Reliance Entertainmentのインタビューで明かした。
スピルバーグ監督は、芸術と家族のあいだで葛藤を抱え引き裂かれたことはあるかという問いに、「映画監督としての地位を確立してからのことです。私はケイトと家庭を築き始めたばかりで、子どもも生まれました。その頃の自分にとって、仕事を引き受けるということは、4、5ヵ月間にわたって別の国へ行き、家族と会えなくなることを意味しました。それは引き裂かれるような経験でした」と答えると、『ハリー・ポッターと賢者の石』のほかにも作るのを断念した作品がいくつかあったが後悔はしていないと語った。
「1年半、家族と過ごして、幼い子どもたちの成長を見守るために、『ハリー・ポッター』の1作目の仕事を断りました。偉大なフランチャイズを犠牲にしたわけですが、振り返ってみて、家族と一緒にいることができたので、本当にそうして良かったと思っています」
ちなみに、家族と一緒にいることを何よりも大事にしていたスピルバーグ監督は、『シンドラーのリスト』を作ったとき、撮影のあいだだけ家族全員でポーランドのクラクフに移り住んだそう。(フロントロウ編集部)