ミシェル・ヨーがアジア系の若者にエール&世界中の母親を称える
現地時間3月12日に授賞式が開催された第95回アカデミー賞で、『エブエブ』の略称で知られる映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で主人公のエヴリンを演じたミシェル・ヨーが主演女優賞を受賞した。同賞を非白人の俳優が受賞するのは2002年のハル・ベリー以来で、アジア系女性としては初。
以下、ミシェルのスピーチの全訳。
「ありがとう。ありがとう。今夜これを見ている私と同じ見た目の子どもたちへ、これは希望であり、可能性を示すものです。夢は叶うという証拠でもあります。女性たちに『旬を過ぎた』なんてもう言わせませんよ。決してあきらめないでください。ダニエルズ(※ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督)、A24、素晴らしいキャストとスタッフ、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』に関わったすべての人がいなければ、私が今夜ここに立つことはなかったでしょう」
「これは私の母、そして世界中の母親たちに捧げなければなりません。なぜなら、母親は本当にスーパーヒーローだからです。彼らの存在なくして、私たちは今ここにいないのです。私の母は84歳です。これ(オスカー像)を母のために持って帰ります。彼女は今、マレーシアで私の家族や友人と一緒にこの中継を見ています。みんな(※家族や友人)のことを愛しています。あなたたちのためにこれ(オスカー像)を持って帰ります。そして、私がキャリアをスタートした場所でもある香港にいる家族へ。私のことを助けてくれて本当にありがとうございます。あなたたちが力を貸してくれたおかげで、私は今日ここにいます。私のゴッドチルドレン(名付け子)、姉妹、兄弟、神様、そして家族に感謝します。アカデミーにも感謝します。これは歴史に残る出来事です。ありがとうございます」
ちなみに、受賞後、バックステージでコメントを求められたミシェルは、「今夜、私たちはガラスの天井を破りました。これは、アジア系コミュニティのためのものであり、マイノリティとして認識されているすべての人のためのものでもあります。私たちは注目されるに値します。席を確保するためにも、私たちは平等な機会を持つ権利があります。それが、私たちが求めているすべてです。私たちにその機会を与えてください。私たちにその価値があることを証明させてください」と語ったと米The Hollywood Reporterは伝えている。(フロントロウ編集部)