マイケル・B・ジョーダンのアニメチョイスは正解か?
映画『ブラックパンサー』や『クリード』シリーズなどで知られる俳優のマイケル・B・ジョーダンは、アニメが大好きなことでも有名。彼が監督も務めた『クリード 過去の逆襲』にはアニメの影響が多大にあったり、過去にはSNSでアニメについて語っていたり、アニメのキャラクターがプリントされたTシャツを着ていたりする。
そんな彼が先日、インタビューのなかでアニメ初心者にオススメの作品を5つ挙げたのだが、ファンからは賛否両論になってしまった。マイケルが口にしたのは以下の5タイトル。
『ONE PIECE』
『ドラゴンボール』
『NARUTO -ナルト-』
『BLEACH』
『HUNTER×HUNTER』
1. ONE PIECE
— BlackScape (@DragonBallBLK) March 6, 2023
2. DRAGON BALL
3. NARUTO
4. BLEACH
5. HUNTER X HUNTER
Michael B Jordan says these are the TOP 5 ANIME new fans should start out with. Cant say that’s he’s wrong.
That’s a HEAVY HITTER LIST pic.twitter.com/b6VfvN1BLG
日本でもそれぞれ発行部数8000 万部を突破している、国民的な人気を誇る作品ばかりなので、マイケルはベーシックなところを挙げたと言える。しかし海外では、このリストが大きな議論に。マイケルのチョイスを支持する漫画ファンがいる一方で、「違う」とする声も出ている。
マイケル案はエピソード数が多すぎる?
米掲示板サイトRedditで多く聞かれた指摘は、すべてエピソード数が多すぎるということ。初心者には12話から24話ほどで完結するものが良いだろうという意見には多くの賛同が集まった。実際に、友人にまず初めに『鬼滅の刃』と『サムライチャンプルー』を勧め、その後『BLEACH』と『幽☆遊☆白書』を見せることに成功したというユーザーもいた。
しかし、長くても嫌なら途中で止めれば良いじゃないかという意見もあった。
『NARUTO -ナルト-』は本筋に関係ない話が多すぎる?
また、主題から逸れて、海外ファンが盛り上がったのが、『NARUTO -ナルト-』は本筋に関係のないエピソードが多すぎるということについて。わざわざデータを持ってきたユーザーもおり、「『NARUTO -ナルト- 疾風伝』は500話近くあるのに、幸運なことに、207話分が本筋に関係ないよ(全話のうち41%)」とネットユーザーらしい皮肉コメントを残した。
さらには、そこから「『銀魂』は適当なところから始められるし、超面白い」「本筋に関係ないエピソードが面白すぎて飛ばせない」と、『銀魂』の話になる展開まであった。
提案された作品タイプが似すぎ?時代が古すぎ?
そして、マイケルの5選がすべて似たタイプの作品だという指摘もあり、「『セーラームーン』はどこ?」「自分ならジャンルをもっと増やす。『DEATH NOTE』『鋼の錬金術師』『カウボーイビバップ』『桜蘭高校ホスト部』『フルーツバスケット』『SPY×FAMILY』」といったコメントがあった。
「もし君が13歳で、今が2003年なら良い初心者向けリスト」「それらは初心者向けアニメだけど、時代に合ってない。今なら『呪術廻戦』と『鬼滅の刃』」といった声も。
とっつきやすいアニメはジブリか西洋風か
西洋の人々には、西洋風の作品がとっついやすいだろうとする納得の意見を投稿したユーザもいた。この人物によると、『カウボーイビバップ』は見やすいが、『あずまんが大王』は日本文化に基づくジョークが多いと感じたそう。
また、忘れてはならないのはスタジオジブリによる作品。国を問わず、ジブリ映画は“アニメ作品”ではなく“ジブリ作品”として認識している人が多いため、あるユーザーは友人にまずジブリ映画を見せて、友人が映画のどの要素を気に入ったかを確認し、そこからオススメするアニメを決めるという手法を取っているそう。
マイケルの5選から盛り上がった海外アニメファンのコミュニティ。正解はない議論だが、海外での日本のアニメや漫画作品の幅広い支持が再確認される議論だったことは間違いない。
(フロントロウ編集部)