今シーズンのアワードでケイト・ブランシェットが着用した衣装は、ほとんどがサステナブルな衣装だった。(フロントロウ編集部)

サステナブルファッションを貫いたケイト

 映画『TAR/ター』で世界最高峰のオーケストラの1つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者を務めたリディア・ターを演じるケイト・ブランシェットは、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で主演を務めてミシェル・ヨーと並び、今季のアワードで主演女優賞を受賞した。

画像: サステナブルファッションを貫いたケイト

 これまでゴールデン・グローブ賞以外の主要アワードに出席してきたケイトだが、じつはアワードに参加した際の衣装はほとんどがサステナブルな衣装だった。

 ケイトはここ数年、過去に着用したドレスを着回しすることが多く、とくに今シーズンのアワードではそれが顕著に見られた。オシャレだけで環境に優しいファッションを楽しむ、ケイトのサステナブル衣装を一挙大公開。

ロンドン映画批評家協会賞

画像: ロンドン映画批評家協会賞

 ブルーのボリューミーな袖が注目を集めるアレキサンダー・マックイーン(AlexanderMcQueen)のスーツを着用して登場したケイト。このスーツは2019年にも着用したことがある1着。

サンタバーバラ国際映画祭

画像: サンタバーバラ国際映画祭

 シルバーとブラックのアシンメトリーなドレスはルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)のもの。このドレスは2017年の春夏コレクションとして発表されたもので、あえて新品を選ぶのではなく、過去のコレクションからチョイス。

英国アカデミー賞授賞式(BAFTA)

画像: 英国アカデミー賞授賞式(BAFTA)

 メゾン・マルジェラの真っ黒のシックなロングドレスは、2015年のアカデミー賞授賞式で着用していたものと同じ。この日つけていた4連のパールネックレスはルイ・ヴィトンのもので、再利用されたタヒチパールと、ハイジュエリーのデザインから回収したステップカットのトルマリンで作られている。

SAGアワード

画像: SAGアワード

 2014年のゴールデン・グローブ賞授賞式と2018年のカンヌ国際映画祭で着たジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)のドレスを再利用したドレス。同じものを着用するのではなく、同じドレスのレース部分を再利用して大胆リメイクした1着。

インディペンデント・スピリット賞

画像: インディペンデント・スピリット賞

 胸元が大胆に開き、青のパイピングが施されたロエベ(Loewe)のスーツも以前着用したことがある1着。このスーツは2018年にカンヌ国際映画祭に出席した際に着用していた。

グリーン・カーペット・アワード

画像: グリーン・カーペット・アワード

 エコファッション推進のためのアワードであるグリーン・カーペット・アワードで共同議長を務めたケイトは、ミントグリーンとピンクのリボンが新鮮なスーツに身を包んだ。ここで着用したスーツはヴァレンティノ(Valentino)のもので、アトリエにあったデッドストックの生地とアーカイブをミックスして作られたサステナブルなスーツ。

アカデミー賞

画像: アカデミー賞

 光沢感があるブルーのトップスが目に入るトップスは、ルイ・ヴィトンのアーカイブコレクションで、スカートはサステナブルなシルクが使われおり、アワードシーズンの最後までエコなファッションに身を包んだ。

 ちなみにケイトのスタイリストであるエリザベスは「映画のプレスツアーを、最小限のエコロジカル・フットプリント(※)でこなすにはどうすればいいのか。ケイト・ブランシェットはクローゼットというアプローチを取ることにしました。彼女のクローゼットにあった過去のルックと、アーカイブやいくつかの新作を組み合わせ、さらに各シーズンからのものをすべて手元に置いておくことで、廃棄物を大幅に減らすことに成功したのです」と、アワードやイベントだけでなく、映画のプレスツアーでも環境に配慮していたことをインスタグラムで明かした。

※エコロジカル・フットプリントとは人間活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値。

(フロントロウ編集部)

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