視覚に障害を持つ人をサポートする画期的な技術として海外で注目を集めている「ナビレンス」を知っている? 日本でも少しずつ普及が進む、「ナビレンス」についてご紹介。(フロントロウ編集部)

注目のAI標識「ナビレンス」って?

 視覚障害者の移動や買い物をサポートする最新テクノロジーとして近年海外で注目されているのが、「ナビレンス(NaviLens)」というAI標識。

画像1: navilens.com

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 「ナビレンス」とは、スマートフォンのカメラでスキャンするだけで、読み取ったタグに含まれている必要な情報が音声で得られるシステム。

 2017年にスペインのバルセロナで開発された「ナビレンス」は日本発祥の点字ブロックなどを参考にして誕生したAI標識で、点字よりも豊富な情報を教えてくれる進化版“点字ブロック”のようなもの。

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 視覚に障害がある場合、カメラをどこにスキャンすればいいのか分からないこともあるのでは?という疑問も浮かぶ。でも「ナビレンス」は、対象物の周辺であれば、離れている場所からでも音声によって必要な情報を教えてくれる。

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 そんな「ナビレンス」は、日本ではまだあまり知名度は高くないものの、ニューヨークの地下鉄など、欧米では10か国もの交通機関などで使用されている。また製品に「ナビレンス」のタグを入れるブランドも急増していて、コカ・コーラやP&G、ケロッグといった大手企業の製品にも「ナビレンス」が搭載されている。

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海外ではSNSでも注目を集める「ナビレンス」

 欧米をはじめとした海外では、TikTokなどのSNSでも「ナビレンス」が広まっている。

 視覚障がいを持つインフルエンサーであり、コスメブランドのCovergirlのアンバサダーとしても活躍するルーシー・エドワーズは、180万人のフォロワー数を誇る自身のTikTokで「ナビレンス」を使う様子をたびたび紹介。

 ある動画では、「ナビレンス」の音声によるサポートのもと、スーパーでお目当てのケロッグのシリアルを購入する様子を公開。自分が欲しかった製品を自分で探すことができた喜びを語った。

@lucyedwards The moment I realised I could find cereal again as a blind girl@lucyedwards ! �✨ #blind #Navilens #Kellogs #technology #coolTech #AccessibleTech #appStore #Navigation ♬ Similar Sensation (Instrumental) - BLVKSHP

日本でも少しずつ普及している

 日本では「ナビレンス」の知名度は高いとは言えないものの、じつは少しずつ普及が進んでいる。

 NaviLensJapan User Groupの公式サイトによると、九州国立博物館や静岡にあるヴァンジ彫刻庭園美術館、三重伊勢市の市役所など全国のさまざまな場所で実証実験や正式導入の事例があるという。

 海外で注目を集めるAI標識「ナビレンス」。多くの人がより安全かつ快適に生活できる社会のため、日本でも普及が進むことを願いたい。(フロントロウ編集部)

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