『インディ・ジョーンズ』シリーズで主演を務めるハリソン・フォード
1981年に公開された映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』で主人公のインディアナ・ジョーンズ役に抜擢されて以降、同役を演じ続け、6月30日(金)に全世界同時公開されるシリーズ5作目『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』で同役を引退することを明言しているハリソン・フォード。
今年で81歳の誕生日を迎えるハリウッドを代表する大御所俳優であるハリソンにとって、インディ・ジョーンズ役は、『スター・ウォーズ』シリーズのハン・ソロ役などと並んで彼のキャリアを代表するキャラクターの1人だが、実は1作目『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の制作がスタートした段階では、ハリソンは主役の第一候補ではなかったという。
ハリソン・フォードがインディ・ジョーンズ役に抜擢された経緯
「私は第一候補ではありませんでした」とハリソンは2020年に英Paradeのインタビューで明かしている。当時、インディ・ジョーンズ役の第一候補として名前があがっていたのは、ドラマ『私立探偵マグナム』などで知られるトム・セレックだったという。
実際、同作で製作総指揮などを勤めたジョージ・ルーカスも、第一候補としてトムの抜擢を考えていたそう。というのも、ルーカス監督は既に『スター・ウォーズ』シリーズでハリソンと仕事をしていたため、ハリソンを自身の作品に起用し続けることをためらったそう。
ルーカス監督は『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の特別映像のなかで、同作の監督を務めたスティーブン・スピルバーグ監督に、「彼は既に私の作品に2つ出ている。彼を私のボビー・デ・ニーロにはしたくはありません」と語って、マーティン・スコセッシ監督と彼の作品によく出ているロバート・デ・ニーロの関係になぞらえ、頻繁にハリソンを起用することは避けたいと伝えていた。
しかしながら、第一候補だったトム・セレックはスクリーンテストを行なう段階まで話が進んでいたものの、ドラマ『私立探偵マグナム』のスケジュールの都合でやむなくインディ・ジョーンズ役を辞退。最終的にハリソンに同役が回ってくることとなった。
最初こそ同役の第一候補ではなかったハリソンだが、今や彼を代表するキャラクターに。英The Independentによれば、ルーカス監督もその後、ハリソンが「この役に完璧だった」と認めたという。(フロントロウ編集部)