初対面でのトムからの“ムチャぶり”をポム・クレメンティエフが明かす
フランス人俳優であるポム・クレメンティエフがトム・クルーズに初めて出会ったのは、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のスクリーンテストのとき。ポムは本作から初参戦する謎のヴィラン役でテストに挑んだそうなのだが、2人の出会いは、トムからの“むちゃぶり”で幕開けたとポムは笑う。
「一緒にセリフのあるシーンを演じたのですが、急にトムが『今のところフランス語でやってみてくれる?』と言ってきたのです。だからフランス語でやってみましたが、覚えていた英語のセリフを即興でフランス語に翻訳しながらやっていたので、ひどいフランス語でした(笑)。頭のなかでは『私やばい、何やってるの。フランス人にこの瞬間を見られたら笑われる』と焦っていましたが、このキャラクターらしさを保つために、真顔で自信たっぷりにやっていました」
トムは全員の名前と仕事を覚えていて、全員に“輝き”を与えるプロデューサー
スクリーンテストのあと、キャラクターについてトムや『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』で監督・脚本・製作を務めるクリストファー・マッカリーと協議を続けたというポム。そのなかで、トムの独特のビジョンに感銘を受けたという。
「『我々はまず俳優を決めて、その俳優ができることやその俳優が作品にプラスできることをベースにキャラクターを構築していく』と教えてくれたのです。非常に面白いやり方だと思いました。トムには素晴らしい点がたくさんありますが、そのうちのひとつは、作品に関わる全員にそれぞれの方法で輝いてもらいたいと本気で思っている点です。だからこそ、『ミッション:インポッシブル』ではそれぞれのキャラクターが輝くシーンが見られるのです」
トムの各アーティストに対するリスペクトがシリーズを面白くすると語ったポムは、さらに、セットでのトムの様子にも言及。
「トムはつねにアドバイスをくれるのです。すごく寛大で、頼りにできて、感化してくれる人。彼に対しては良い言葉しかありません。彼のプロ精神、あそこまでのレベルでコミットしてすべてを捧げられることに尊敬します。セットでは全員の名前を覚えていて、全員が何の仕事のためにそこにいるかも知っている。本当に唯一無二の存在です」
トムから「多くを学んだ」と語るポムに、トムから受けた最も心に残るアドバイスを聞いてみた。「素晴らしいアドバイスが多すぎて…」と言って、数あるアドバイスを思い起こし始めたポム。困るほど名アドバイスが多いとはさすがトム。