最も無垢なシリアルキラー、パールが観客を魅了する
『Pearl パール』は、世界の国際映画祭を席巻し、あのマーティン・スコセッシ監督も「ワイルドで魅力的。我々をもてあそぶ傑作!」と魅了された話題作。ホラー映画初のオスカー候補ともウワサされるほど世界中を熱狂させた本作のシリアルキラー“パール”は、その狂気で観客を圧倒しながらも、最後には笑顔で観客を虜にする主人公。
スクリーンの中で踊る華やかなスターに憧れるパールは、厳しい母親と病気の父親と人里離れた農場に暮らす。父の世話と家畜たちの餌やりという繰り返しの日々に鬱屈としながらも、家畜たちを相手にミュージカルショーの真似事を行うのが、パールの束の間の幸せだった。
そんな中、地方を巡回するショーのオーディションがあることを聞きつけたパールは、オーディションへの参加を強く望むが、母親に「お前は一生農場から出られない」といさめられてしまう。やがて抑圧されてきたパールの狂気は暴発し、⽐類なき無邪気さと残酷さをあわせもつシリアルキラーへと変貌していく。
デヴィッド・コレンスウェットが映画の魅力を語る【場面写真解禁】
『Pearl パール』には、パールがこっそり見に行った町の映画館で出会う映写技師役で、デヴィッド・コレンスウェットも登場。まるで彫刻のように均整の取れた端正でクラシックな美しさで観客を魅了しているデヴィッドの新場面写真をフロントロウ独占で解禁する。
ジュリアード学院を卒業後、『ザ・ポリティシャン』『2つの人生が教えてくれること』などに出演し、『ハリウッド』では製作プ ロデューサーも務めるなど、すでにハリウッドで大活躍中している若手俳優&プロデューサーであるデヴィッド。
本作のタイ・ウェスト監督も次のように彼を大絶賛する。「デヴィッドが、すぐに『Pearl パール』の物語とキャラクターをつかんだことに感心したんだ。デヴィッドは『雨に唄えば』や年代物のハリウッドのミュージカル映画が大好きだから、この映画がどういう作品かを瞬時に理解した。彼は本当に『Pearl パール』を理解していたよ。この作品の世界観に入り込まないと、この映画のトーンを表現することはできないから、とても大事なことだった。 役者の演技が時代やジャンルに合ってないと、見ている人は映画から簡単に離れていってしまうからね」。
本作で主演のパールを演じたミア・ゴスは、デヴィッドが演じた役柄について「映写技師はパールが思い込んでいるように、彼女の可能性を信じる唯一のキャラクターなの。パールは彼と出会い、生まれて初めて理解されたと感じる。 それは彼女にとって、ものすごく強烈なことなの」と明かす。
劇中、パールに古い映画のフィルム映画を見せて彼女の心をとらえる映写技師は、チャーミングさと敏腕プロデューサーの要素を併せ持ち、スターを夢見る多感な若い女性にとっては、麻薬のように依存性の強い人物でもある。
デヴィッドは自身が演じたキャラクターについて「映写技師は映画の愛好家で、第一次世界大戦に従軍した帰還兵だと言っているけど本当かどうかは分からない。彼は28ミリの映画のフィルムをたくさん持っていて、パールが夢見ているものを提示するんだ。“いつでも劇場においで、見たいものを何でも見せてあげる”と言うんだ。彼は、パールに『スターになる』という“禁断の果実”を勧める楽園の蛇のような奴なんだ」と語る。
また、デヴィッドは、本作の魅力について“きらびやかなスクリーン上の描写と、その裏に暗示されているものの対比”だと話し「タイ・ウエスト監督は『Pearl パール』を、古いディズニー映画をダークにした作品だと考えていた。映写技師を、『メリー・ポピンズ』のディック・ヴァン・ダイクが演じた“バート”と比較していたよ。彼はチャーミングで生き生きとした社交的なイメージだが、なぜか暗い場所で煙突掃除をする人間だ。明るくてカラフルな世界の中に、冷たい暗部を見いだ したんだと思う。本作にもその要素が色濃く反映されているんだ」とコメントした。
夢見る少女は、いかにして無慈悲かつ凶暴なシリアルキラーへと変貌していくのか?悪魔的(デモニッシュ)な魅力で世界を虜にした、映画史上、もっとも無垢なシリアルキラー“パール”が誕生!『Pearl パール』は七夕の7月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。(フロントロウ編集部)