トム・クルーズが撮影初日に最も危険なスタントに挑戦したワケ
シリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』で、バイクに乗って崖から飛び降りる“映画史上最も危険なスタント”に挑戦したトム・クルーズ。トムはこのシーンを実現するために1年以上にわたって特訓を重ね、500回のスカイダイビングと、1万3,000回のモトクロスジャンプを行なったことで知られる。
じつは、トムがこの決死のスタントに挑んだのは撮影初日だった。その理由について、トムは米Entertainment Tonightにこのように語っている。
「この映画の撮影を続けることができるか、できないか、答えはそのどちらかです。だから、初日にはっきりさせようということになりました。(このまま何の問題もなく)撮影を続けられるのか、それともストーリーに大幅な変更が必要になるのか、何が起こるか初日に知ることにしようと」
撮影初日に命の危険もあるスタントに挑戦したのは、最悪の事態が起きたときのことを考えてのことだった。もし命が助かったとしても、大怪我をすれば撮影スケジュールへの影響は避けられない。ただし、その日のために入念に準備を行なってきたトムには絶対的な自信があったそうで、「トレーニングをしていたし、準備はできていました」と続けた。
「こういったことをするときには、カミソリのように鋭い感覚が必要になります。この映画の準備をするうえで、あのスタントをまず最初に行うことを非常に重要でした。その感覚を捨てて、他のシーンの撮影をしたり、別のことに気が向いたりするのは嫌でした。全員の準備が整っていました。“さあ、やろう”という感じでした」
ちなみに、クリストファー・マッカリー監督も撮影初日にあのスタントを行なって良かったと思っているそうで、「初日に行うことで、私たちに、なぜ彼がそのようなことをやっているのかを理解するのに十分な時間を与えてくれました。ただ座って昔ながらの方法でそれを理解しようとしても、決して(答えを)見つけることはできないでしょう。それは単に、それがとても生き生きとしたものだからです」と米Empireのインタビューで述べている。