<追記(8月25日)>FIFA(国際サッカー連盟)がジェニファー・エルモソ選手へのキスを巡ってルイス・ルビアレス会長への懲戒手続きを開始したと発表。一方、スペイン代表を巡っては、ホルヘ・ビルダ監督がゴールを喜ぶ時に女性スタッフの胸をつかむように触る動画がSNSで拡散されて物議を醸している。
ルイス・ルビアレス会長がジェニファー・エルモソ選手の唇にキス
2023 FIFA女子ワールドカップ決勝戦でスペインがイングランドに1-0で勝利して女子史上初優勝を勝ち取った。選手たちが壇上でメダルを受け取るさなか、スペインサッカー連盟会長のルイス・ルビアレスがチームのエースであるジェニファー・エルモソ選手の顔を両手でがしっと掴んで突然くちびるにキスをして物議を醸している。
スペイン代表は、女子では今回が初、男子では2010年に初優勝してからワールドカップの優勝トロフィーを持ち帰っていないため、現在ツイッター(X)ではW杯関連の話題がトレンド上位を独占する大盛り上がりになっている。そんななか、ルビアレス会長の名前が一時トレンド1位に。大きな物議を醸しており、スペインメディアの記者アルバート・オルテガ氏は、「高揚して混乱した瞬間を利用して、労働者にキスを仕掛けた」「ひどい」と投稿した。
会長はキスの件を現地メディアに問われると、「ジェニとのキス?バカはどこにでもいます。2人の人間に愛情以外の意味のない親密な瞬間があったときは、バカの言うことなど聞いていられません。私たちはチャンピオンです」と一喝。キスした会長が「愛情」や「親密な瞬間」ととらえたこの瞬間について、キスされた側のエルモソ選手は、優勝後にインスタグラムに公開したライブ配信のなかで「嫌だった」と不快感を示した。
ただその後、スペインサッカー連盟がAFPに提供したエルモソ選手の声明ではトーンが変化。「大統領と私は素晴らしい関係にあり、私たち全員に対する彼の振る舞いは素晴らしいものです。あれは自然な愛情表現であり、感謝の気持ちでした」「私たちはワールドカップで優勝しました。重要なことから逸脱するつもりはありません」と綴られていた。
ルビアレス会長はスペインの優勝決定後、興奮した様子でホルヘ・ビルダ監督を抱擁したり、頬にキスしたりする姿はあったが、くちびるへのキスをする姿は目撃されていない。
スペイン代表は今大会におけるFIFAのアワードでは、adidasゴールデンボール(アイタナ・ボンマティ選手)、adidasシルバーボール(ジェニー・エルモソ選手)、FIFAヤングプレーヤー賞(サルマ・パラジュエロ選手)を受賞した。