ファンの間でも人気が高いセレーナ・ゴメスの「Who Says」
ディズニー・チャンネルの大人気シリーズ『ウェイバリー通りのウィザードたち』でブレイクを果たし、ディズニー参加のハリウッド・レコードと契約して2009年にセレーナ・ゴメス&ザ・シーンとしてアーティストデビューを飾ったセレーナ・ゴメス。
2012年にバンドでの活動を休止するまで、セレーナ・ゴメス&ザ・シーンとして活動していた期間に3枚のアルバムをリリースしたセレーナ。同名義でリリースした楽曲のなかには、ソロになった今なおツアーで披露している名曲たちも多いが、ファンの間でも特に人気の高い楽曲の1つが、セレーナ・ゴメス&ザ・シーンとしてのサードアルバム『ホエン・ザ・サン・ゴーズ・ダウン』に収録されたシングル「Who Says」。
2016年に行なわれたセレーナの来日公演でも披露されたこの曲は、「あなたが完璧じゃないなんて誰が言うの?/あなたは価値がないなんて誰が言うの?/あなただけが傷ついているって誰が言うの?/私を信じて それは美しさの代償だから/あなたが可愛くないなんて誰が言うの?/あなたが美しくないなんて誰が言うの?」と歌う、セレーナらしいセルフラブアンセムとなっている。
セレーナ・ゴメスが「Who Says」の秘話を明かす
当時16歳のセレーナが自ら書いた「Who Says」だが、ディズニーとしては、当初はこの曲をセレーナではない別のアーティストに提供することを考えたという。先日、米Twilio社が主催したカンファレンス「SIGNAL 2023」に出席したセレーナが、「当時はディズニーと仕事をしていたのですが、実はディズニーはこの曲を別のアーティストに渡そうとしていたんです」と、「Who Says」の秘話を明かした。
セレーナによれば、“一人一人が魅力的で美しい”と歌うこの曲は、ファンのためを思って書いた曲だったといい、自分が歌えないかもしれないと知ったときには涙を流したという。
「その時私は母と一緒にいたのですが、涙を流してしまったのを覚えています。あの曲が本当に大好きだったので。当初、レーベルには『私のファンは若いですし、彼女たちに必要な曲だと思います』っていうことを話していました。当時の私は16歳だったので、そのことばかり言っていたんです。『ファンたちは本当に必要としていると思うの。彼らに、私のファンが必要としているって伝えて』って母に言いました」とセレーナは振り返った。
セレーナは自分でこの曲を歌うために、ディズニーと「闘う」ことを決意。交渉の甲斐あって自身で歌えるようになったが、この曲は今でもずっとお気に入りの曲だそう。「私は本当にあの曲が大好きなんです。キャリアを通してずっと私のそばにある曲ですし、そのために私は闘いました」。
年齢が若いときこそ、自分の魅力に自信が持てなくなったり、アイデンティティが揺らいだりしてしまうもの。若いファンが多いからこそ、ファンには自分が持っている魅力に気がついてほしくて、そうしたメッセージを込めた「Who Says」をどうしても自分で歌いたかったというセレーナ。思いやりに満ちた彼女らしいエピソードだった。