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話題作を次々と手掛け、映画ファンから絶大な支持を得る気鋭の製作・配給会社A24が北米配給権を獲得し、世界中の映画祭でも話題を呼んだ英国発ワンショット・ミステリー『メドゥーサ デラックス』が、10月14日(土)より全国順次公開される。(フロントロウ編集部)

観客を翻弄する魅力的な殺人ミステリー『メドゥーサ デラックス』

 美容師コンテスト開催直前、カリスマ美容師の変死体が突如発見された。それは残忍にも、頭皮が剥ぎ取られた状態だったーー。

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 本予告ではまさに今、知らせを受けた関係者の間に、衝撃とともに噂と疑惑が広がり、事件の真相に迫る様子が描かれる。空気が張りつめた、年に一度のコンテスト。美容師たちの誰もが今年こそ優勝をするのだと固く誓っていた。変死体の発見により、それぞれが長時間かけて準備してきたコンテストは中止に。しかしモデルたちの間には、恐怖心から「殺人鬼が潜んでいるかも」「頭皮を剥ぎ取るなんて」と不安が広がってゆく。

画像2: 観客を翻弄する魅力的な殺人ミステリー『メドゥーサ デラックス』
画像3: 観客を翻弄する魅力的な殺人ミステリー『メドゥーサ デラックス』

 コンテスト会場の外には警察が到着。事件現場の捜査が終わるまで会場を出られなくなってしまった美容師やモデルたちは、噂を囁きあう。「あいつは事件を知ってから興奮状態だ」「事件が起こったのに、あの人は興味なし…変でしょ」「主催者に賄賂を渡していた美容師がいる」。さらに噂は大きくなり、関係者たちの間に疑念が渦巻く。

 「優勝のためにあなたがライバルを殺した?」「知らなかった。あなたがそんなに過激だったとは」美容師とモデルたちが互いに疑いの目を向け、ついにはコンテストの不正疑惑までも浮上し…。

『メドゥーサ デラックス』予告編

 一体コンテストの裏側で何が起きたのか。なぜカリスマ美容師は死ななければならなかったのか。

ワンショット映画って? ロビー・ライアンの撮影技術に唸らせられる

画像1: ワンショット映画って? ロビー・ライアンの撮影技術に唸らせられる

 「ワンショット・ミステリー」と謳われている本作。ワンショット映画とは、編集やカットを使わずに始めから終わりまでカメラを止めることなく撮影された映画、または、そのような技法を使っているように見える映画のこと。

 ワンショット映画は全員が同時に動いてシーンを撮る。リアルタイムでの出来事や動きを観客に伝えるため、緊張感や臨場感が増し、『メドゥーサ デラックス』の独特の臨場感を生み出している。正確な連携とタイミングが求められるため、全員にとって大きな挑戦となるが、なかでも、撮影監督には相当の技術が求められる。本作を担当したのは、ヨルゴス・ランティモス監督の『女王陛下のお気に入り』(2018)でアカデミー賞候補となった撮影監督ロビー・ライアン。

画像2: ワンショット映画って? ロビー・ライアンの撮影技術に唸らせられる
画像3: ワンショット映画って? ロビー・ライアンの撮影技術に唸らせられる

 錚々たる名監督の信頼を受け、ケン・ローチ監督の『わたしはダニエル・ブレイク』(2016)や『家族を想うとき』(2019)を手掛け、近年はノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』(2019)やマイク・ミルズ監督の『カモン カモン』(2021)も記憶に新しく、ヨルゴス・ランティモス監督最新作『哀れなるものたち』(2023)の公開も控える名手が、キャリア史上最高といわれる仕事で、瞬きさえ許さない美しさと緊張感を生み出した。

 カメラはギリシャ神話に登場するメドゥーサの蛇のごとく、コンテスト会場の廊下をうねりながら進み、部屋から部屋を渡り歩き、関係者たちの間に広がる混乱と真相を映し出していく。そしてその映像を、若きエレクトロニクス音楽界の天才Korelessによる実験的でミニマルな音楽が、効果的に盛り立てる。

ヘアコンテストのヘアはガガも担当した“魔術師”ユージン・スレイマンが担当

画像1: ヘアコンテストのヘアはガガも担当した“魔術師”ユージン・スレイマンが担当

 『メドゥーサ デラックス』の舞台は、ヘアスタイリストのコンテスト会場。俳優たちの豪華絢爛なヘアスタイリングを手掛けたのは、レディー・ガガのヘアを担当したことでも知られ、ファッション界で“魔術師”と称されるヘアスタイリスト、ユージン・スレイマン。

画像2: ヘアコンテストのヘアはガガも担当した“魔術師”ユージン・スレイマンが担当
画像3: ヘアコンテストのヘアはガガも担当した“魔術師”ユージン・スレイマンが担当

 シャネル、ルイ・ヴィトン、イッセイ ミヤケ、Kenzoなどのランウェイヘアや、エルメス、カルバン・クライン、バレンシアガ、山本耀司、ジル・サンダー、メゾン・マルジェラ、ステラ・マッカートニー、トム・ブラウン、ヴィヴィアン・ウエストウッドなどとのコラボレーションを務めた重鎮のアーティスティックなヘアも楽しんでほしい。

美容室で育ったトーマス・ハーディマン監督初の長編作品

画像1: 美容室で育ったトーマス・ハーディマン監督初の長編作品

 監督・脚本は、新鋭トーマス・ハーディマン。手掛けた2本の短編映画が、BFI(英国映画協会)に高く評価され、長編の制作を促された。そうしてBFIと、新たな才能の発掘に積極的なBBC Filmによる支援のもと、本作の製作が実現した。

 美容師の親を持ち、美容院で育った異色の経歴の持ち主である監督が初の長編製作にあたり、温めていたアイディアから選んだのは、自身のルーツとしても特別な“髪”をテーマにしたマーダーミステリーだった。そうして本作は「観客を翻弄する、本格的な殺人ミステリー!ユージン・スレイマンのクリエーションはまばゆく、映像美を誇る撮影と脚本を、完璧に引き立てている。」(Indie Wire)、「天才撮影監督ロビー・ライアンによる最高傑作!緊張感を高めているワンショット撮影が効果的で、素晴らしい」(Variety)と絶賛され、シッチェス・カタロニア国際映画祭やサンパウロ国際映画祭では最優秀作品賞に、またロンドン映画祭や英国インディペンデント映画賞、ファンタスティック・フェストでは新人監督賞にノミネートされるなど、世界の映画祭で話題をさらってきた。

画像2: 美容室で育ったトーマス・ハーディマン監督初の長編作品
画像3: 美容室で育ったトーマス・ハーディマン監督初の長編作品

 新感覚、英国発のワンショット・ミステリー『メドゥーサ デラックス』は10月14日(土)日本上陸。

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