ダニエル・ラドクリフがマイケル・ガンボンとの思い出を振り返る
映画『ハリー・ポッター』シリーズで主人公のハリー・ポッターを演じたダニエル・ラドクリフが、先日、肺炎のため亡くなったダンブルドア校長役のマイケル・ガンボンと、ある共通の話題について撮影中に一度も“話さなかった”ことを明かした。
訃報を受けて、「マイケル・ガンボンを失ったことで、世界は間違いなく面白くなくなりました。彼は計り知れない才能の持ち主であるにもかかわらず、これまで一緒に仕事をさせてもらった俳優の中で最も素晴らしく、努力を惜しまない俳優の一人でした。僕が彼について一番覚えているのは、彼が自分の仕事をとても楽しんでいたことです。彼はひょうきんで、不遜で、陽気な人でした。彼は自分の仕事を愛していましたが、決してそれに縛られているようには見えませんでした」と米Varietyに追悼のメッセージを寄せたダニエルは、後日、同メディアのインタビューに応じ、マイケルとの撮影中の思い出を振り返った。
現在、オフ・ブロードウェイの舞台『Merrily We Roll Along(原題)』に出演するダニエルは、2007年に『エクウス』で舞台デビューを飾って以来、定期的に舞台に出演しており、俳優の大先輩であるマイケルも数え切れないほど多くの舞台に出演してきた。当然、2人にとって共通の話題である「演劇」について話したことがあると思いきや、ダニエルによると、マイケルとは『ハリー・ポッター』の撮影を通して多くの時間を一緒に過ごしたが、その話題になったことは一度もなかったという。
ダニエルは、「マイケルの素晴らしいところは、彼が演技について語り合うような俳優ではなかったということです」と言うと、「彼が最も情熱を注いでいたのは、19世紀のイタリアの決闘用のピストルを復元することでした」と付け加えた。
なお、ダニエルいわく、マイケルは生徒役の子どもたちにしょっちゅうイタズラを仕掛けたり、監督が「アクション!」と叫ぶ直前まで悪ふざけをしたりしていたそうで、「彼は、遊び心にあふれているときがベストな状態であることを知っていました。スイッチを切り替える能力において彼に勝る者はいませんでした」とも語った。
ちなみに、舞台『エクウス』でも共演したバーノン・ダーズリー役のリチャード・グリフィスとはよく演劇の話で盛り上がったそうで、「絶え間ない、絶え間ない洗練のプロセス。決して終わらない。最後のショーが最高のショーであるべきだ」という、リチャードの演劇への取り組み方を見て多くのことを学んだそう。