ドミノ・ピザの配達員からプライベート・メッセージが…
ドミノ・ピザのデリバリーを注文した、ウッタル・プラデーシュ州の女性。自宅で配達員からピザを受け取ったあと、いつものようにピザを楽しんだ。しかし翌日、女性がプライベートで使っているWhatsAppにピザの配達員から通知が。
WhatsAppはLINEと同じようなメッセージアプリ。しかし女性は、ピザを注文したときにWhatsAppは使っていない。この男性配達員は、注文時に女性が入力した電話番号をWhatsApp上で検索して女性にメッセージを送ってきたのだ。
女性が公開したやり取りには、「どなたですか?」と警戒する女性に対して、男性配達員はこう返す。「すみません、私の名前○○です。昨日、あなたにピザをお届けしました。私も気持ちは一緒です。あなたのことが好きです」。
個人情報を不正に入手しただけでなく、勘違いして“あなたと同じように私もあなたが好きだ”と言ってきた配達員。その後女性から返信がないことに焦ったのか、「ごめんなさい」「気分を害したなら本当にすみません」と謝罪をはじめたが、女性は怒り心頭で、米ドミノ・ピザと現地インドのドミノ・ピザのアカウントをタグづけしてこの経験をX(旧ツイッター)に公開。
この投稿は拡散され、「たとえ好意があったとしても、この告白は間違っている」「二次災害がないことを祈っています。十分に注意してください」などと、配達員への批判と女性の安全を心配する反応が集まった。
配達員は解雇されたが、住所を知られているから逆に恐怖
投稿が拡散された結果、警察とドミノ・ピザが動いて男性配達員は解雇されたそうだが、住所を知られている女性は報復が怖いと訴える。「この男は、私がドミノ・ピザに共有した私の連絡先と住所を知っています。この投稿の後に私や家族に何かあったら、責任は(男)とドミノにあります」。
この件について、インドのドミノ・ピザは7月に現地メディアNews18への声明で、「いかなる形態の不正行為もハラスメントも一切容認しない姿勢を取っています。このような事態が発生したことを受け、私たちは直ちに問題解決に取り組み、関連する法律と当社の方針に基づき、関係者を解雇する手続きを開始しました。関係当局の調査には全面的に協力いたします。顧客第一の組織として、顧客のために正しいことをするというコミットメントを堅持します」と語った。
フードデリバリーが生活の一部となる現代。便利になった一方で新たなトラブルも増えている。アメリカのInsiderやイギリスのGlamourなど世界各国のメディアでは、デリバリー配達員からの同意のない身体の接触や不快なメッセージを受け取ったという女性の被害を報じている。一方、イギリスでは女性配達員が配達先で受ける性的ハラスメント問題が2023年に報じられて社会問題として議論されている。