友人宅の床で寝起きしている
オレンジ~紫の7色のストライプからなるレズビアン・フラッグは、オーストラリアのノンバイナリーのレズビアンであるエミリー・グウェンによって考案された。
そんなエミリーが、現在ホームレス状態にあるとX(旧ツイッター)で訴えている。
今年9月頃に、住む場所を失うかもしれないと訴えていたエミリー。10月に入ると、「正式に、ホームレスに直面しているのではなく、ホームレスになりました。現在はカウチサーフィンをしています」と、友人の自宅を転々としていることを報告。
先週末の10月21日には、「今週は友人の家の床にマットレスを敷いて寝ています。彼は、賃貸の申し込みを手伝ってくれたり、内見やシェアハウスの人に会うために車を出したりしてくれています。私がどれだけ彼を愛しているかみんなに伝えたいけど、言葉では言い表せません」と投稿した。
現在26歳のエミリーは「住まいを確保するため」として、クリエイターフレンドリーなクラウドファンディングサイトKo-Fiにて寄付を募っていたが、記事執筆時点で、「目標額に達したため」寄付の受け付けはストップしていると記載されている。一方、資金集めのために始めた、Threadlessでの旗やTシャツの販売は続いている。
寄付ページには寄付を行なった人々からの応援メッセージが書かれており、「レズビアンはレズビアンを応援する」「私はレズビアンです。旗を作ってくれて本当にありがとう」などと、当事者からのコメントも多く見られる。
レズビアン・フラッグの歴史
レズビアン・フラッグは、1999年にショーン・キャンベルというゲイ男性のグラフィックデザイナーが“ラブリス・プライド・フラッグ(Labrys Pride Flag)”と呼ばれるものを制作。
しかし、当事者が作っていないなど複数の理由で支持が薄れ、その後2010年に、ブロガーのナタリー・マックレイが作った“リップスティック・レズビアン・プライド・フラッグ(Lipstick Lesbian Pride Flag)”が誕生。
ただ、リップスティック・レズビアン(※フェミニンなレズビアン)という表現が多くのレズビアンを除外していることと、ナタリーがブログで偏見に満ちた発言をしていることが発覚したことが問題視され、2018年にエミリー・グウェン制作の“サンセット・レズビアン・プライド・フラッグ(Sunset Lesbian Pride Flag)”が生まてからは、こちらの旗を使う人が多い。
サンセット・レズビアン・プライド・フラッグは、ダークオレンジ(ジェンダー・ノンコーフォーミング)、コーラルオレンジ(自立)、ペールオレンジ(コミュニティ)、白(女性らしさとのユニークな関係性)、ピンクがかった紫(平穏と平和)、濃いパープルピンク(愛とセックス)、濃いマゼンタ(女性らしさ)からなっている。