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批評家の”退屈”批判に、ジャスティン・ビーバーがコーチェラで出した答え

FRONTROW Editorial Dept.
BY FRONTROW Editorial Dept.
批評家の”退屈”批判に、ジャスティン・ビーバーがコーチェラで出した答え
INDIO, CALIFORNIA - APRIL 18: (FOR EDITORIAL USE ONLY) (NOT TO BE LICENSED FOR ANY STANDALONE OR SPECIAL INTEREST BOOK PUBLISHING USE CONCERNING THE COACHELLA MUSIC FESTIVAL AND/OR STAGECOACH MUSIC FESTIVAL) Billie Eilish (R) is seen onstage as Justin Bieber performs at the Coachella Stage during the 2026 Coachella Valley Music and Arts Festival at Empire Polo Club on April 18, 2026 in Indio, California. (Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Coachella)

 健康問題による長期療養を経て約7年ぶりにコーチェラへ帰ってきたカナダ出身のポップスター、ジャスティン・ビーバー。初週は批評家から「退屈だ」と酷評されながらも、2週目には豪華ゲスト5人を引き連れた圧巻のステージで会場を沸かせた。その夜に何が起きたのか。(フロントロウ編集部)

週1のYouTube演出で真っ二つに割れた評価

 米時間4月11日のコーチェラ・ウィークエンド1で、ジャスティン・ビーバーはヘッドライナーとしてのカムバックを果たした。ステージ上でPCを操作しながらYouTubeの音楽ビデオを投影するという異色の演出は、「Baby」「Sorry」などの懐かしのヒット曲を交えた独特の世界観を生み出した。

 だが受け取られ方は真っ二つだった。米メディアでは「YouTubeカラオケだ」「退屈なだけのステージ」という厳しい声が上がる一方、ミニマルなアプローチを「詩的だ」と評価するファンも少なくなかった。2022年に健康上の理由でツアーをキャンセルして以来、長期にわたって活動を縮小してきたジャスティンの復帰に誰もが高い期待を抱いていたからこそ、ネット上の議論は一向に収まらなかった。

 ジャスティンは近年、ライム病や顔面麻痺(ラムゼイ・ハント症候群)の診断を公表し、体調回復を優先するために音楽活動を大幅に減らしていた。そうした背景を知るファンにとって、このコーチェラへの帰還はステージの評価を超えた意味を持っていた。そのような空気のなかで迎えたのが、米時間4月18日(土)のウィークエンド2だった。

ゲスト5人を引き連れた週2の逆転劇

 批判をすべて知ったうえで、ジャスティンが用意した答えは豪華ゲスト5人によるサプライズラッシュだった。米Yahoo!の報道によれば、まずビリー・アイリッシュが「One Less Lonely Girl」でステージに登場し、会場を一気に高揚させた。実はビリーがジャスティンと初めて顔を合わせたのは2019年のコーチェラの場。その7年後に同じ舞台で肩を並べる姿は、ファンにとって感慨深いものがあった。

 続いてSZAが「Snooze」を、ビッグ・ショーンが2曲を披露。さらにセクシー・レッドが「Sweet Spot」で、ダイジョンが「Devotion」で次々と登場し、90分のステージは一瞬も目が離せない展開が続いた。報道によればジャスティンの両週末の出演料はコーチェラ史上最高額にあたる1,000万ドルとされており、その数字に恥じない密度の夜を作り上げた。

ビリーとの笑顔がXで拡散した理由

 なかでもXで最も拡散したのが、ビリー・アイリッシュとのデュエット中に起きたハプニングだ。2人は歌いながらおかしさをこらえきれず笑い出し、互いの顔を見合わせた。計算された演出ではなく、その瞬間の空気が生んだ自然な笑顔は「今年のコーチェラで一番の場面」という声とともに動画で拡散し続けた。

 週1への批判がどれだけ大きかったとしても、週2のジャスティンはその声を明らかに跳ね返してみせた。5人のゲストを揃えた構成は「失敗のやり直し」ではなく「自信に満ちた進化」として受け取られ、SNS上の空気は週1とは一変した。X上では「ビーバーが帰ってきた」というシンプルな言葉が何度も投稿され、ポジティブなムードがフィードに広がった。

 健康問題からの復帰途上にあるジャスティン・ビーバーにとって、今年のコーチェラはひとつの大きな区切りとして長く語られることになりそうだ。完璧ではなかったかもしれないが、批判に向き合いながら2週目に別の答えを出せるアーティストは多くない。その姿勢こそが、SNSでの熱量を生み出した本当の理由だったのかもしれない。

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