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ゼンデイヤ、伝説の歌姫ロニー・スペクターを演じる主演映画が始動へ 『ムーンライト』監督×A24

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ゼンデイヤ、伝説の歌姫ロニー・スペクターを演じる主演映画が始動へ 『ムーンライト』監督×A24
写真:AP通信/アフロ

 映画『チャレンジャーズ』やドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』で評価を高めてきたゼンデイヤが、新たに挑むのは、1960年代を代表する歌姫ロニー・スペクターの伝記映画。『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督とA24が組む本作が、製作に向けて動き出している。(フロントロウ編集部)

故ロニー・スペクター本人が“指名”した主演

 本作は、ガールズグループ「ザ・ロネッツ」のリードボーカルとして知られるロニー・スペクターの生涯を描く伝記映画『Be My Baby』だ。米Deadlineによれば、ゼンデイヤは2020年からこのプロジェクトに参加している。

 2022年に78歳で亡くなったロニー・スペクターは、生前にゼンデイヤを主演に指名し、製作総指揮にも名を連ねていたという。歌姫本人が託した役を、ゼンデイヤが演じることになる。原作は、ロニー・スペクターが1990年に出版した回顧録『Be My Baby』で、脚本はデイヴ・カジガニッチが手がける。カジガニッチは『サスペリア』や『ボーンズ アンド オール』など、ルカ・グァダニーノ監督作の脚本で知られる書き手だ。

“ロックの悪い女の子”と呼ばれた歌姫の光と影

 ロニー・スペクターは、姉のエステル・ベネット、いとこのネドラ・タリーとともに1950年代末に「ザ・ロネッツ」を結成し、そのフロントを務めた。1963年にプロデューサーのフィル・スペクターのレーベルと契約すると、同年の「ビー・マイ・ベイビー」がビルボードで2位を記録する大ヒットに。この曲は、幾重にも音を重ねた重厚な音響手法「ウォール・オブ・サウンド」を象徴する名曲として、いまも歌い継がれている。その後も「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」「ウォーキング・イン・ザ・レイン」などを立て続けに送り出し、“ロックの悪い女の子(バッド・ガール・オブ・ロックンロール)”と称される唯一無二のスターになった。

 だが華やかなキャリアの裏で、私生活には深い影が落ちていた。1968年にフィル・スペクターと結婚した彼女は、まもなく公の場から姿を消す。1972年に二人が暮らす家から逃げ出し、1974年に離婚を申請。その後、ザ・ロネッツを再結成してステージに復帰。1986年には、エディ・マネーの「テイク・ミー・ホーム・トゥナイト」に客演して見事な返り咲きを果たすなど、時代を超えて歌い継がれる存在となった。グループは2007年にロックの殿堂入りを果たし、2023年には、米Rolling Stoneが選ぶ「史上もっとも偉大なシンガー200人」で70位に選出された。ゼンデイヤは、誕生から死までを順になぞる従来型の伝記映画ではなく、ロニーの人生の“感覚”に観客を浸らせるような作品を目指していると語っている。

A24とゼンデイヤ、3度目のタッグ

 メガホンをとるのは、監督作『ムーンライト』がアカデミー賞作品賞に輝いたバリー・ジェンキンス。ジェンキンス監督とゼンデイヤは以前から一緒に仕事をする機会をうかがっており、今回ようやくその願いがかなった形だ。ゼンデイヤ自身も雑誌のインタビューで、この企画は長く温めてきたものだと語り、従来の伝記映画よりも実験的な作品になるという趣旨の言葉を残している。単なる栄光の物語ではなく、光と影の両方に踏み込む一本になりそうだ。

 本作は、A24とゼンデイヤにとって3度目のコラボレーションにあたる。ゼンデイヤは、A24が製作に携わるドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』と、ロバート・パティンソンと共演した映画『ザ・ドラマ』に出演しており、そこに今回の音楽伝記が加わる。A24がジェンキンス監督作を手がけるのは『ムーンライト』以来で、実力者がそろった座組として早くも注目を集めている。ゼンデイヤが実際に歌唱するのかといった詳細は、現時点では明らかにされていない。

 撮影開始の可能性も報じられている。米World of Reelによれば、ジェンキンス監督とたびたび組んできた撮影監督ジェームズ・ラクストンが、監督の次なる2作品の準備を進めており、そのうちの1本が、早ければ2026年秋にも製作に入る可能性があると語ったという。ジェンキンス監督はグレン・パウエル主演のSF作品なども並行して手がけており、そのなかで本作がいつクランクインするかに関心が集まっている。

 ゼンデイヤはここ数年、『DUNE/デューン』シリーズや『チャレンジャーズ』、『ユーフォリア/EUPHORIA』などの話題作に出演し、クリストファー・ノーラン監督の『オデュッセイア』にも出演している。もともとディズニー・チャンネル出身で歌手としても活動してきた彼女にとって、歌手を演じる伝記映画への主演は、そのキャリアの原点にも通じる新たな挑戦になる。実在した歌姫の栄光と苦悩を、ゼンデイヤがどう体現するのか。始動を待つファンの期待は高まっている。

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