今月、妹のタルーラ・ウィリスが結婚式をあげた頃、長女ルーマー・ウィリスは父への思いを静かに言葉にしていた。(フロントロウ編集部)
「とても辛い日もある」
ブルース・ウィリスとデミ・ムーアの長女、ルーマー・ウィリス(38歳)が、ヘルスケア企業Functionが公開した動画の中で、前頭側頭型認知症(FTD)を患う父への思いを語った。米E! Newsが伝えた。
「本当に父が恋しい。以前の父、父の違う一面が恋しい。とてもつらい日もある」とルーマーは語った。
ブルース・ウィリスの家族は2023年2月、前頭側頭型認知症(FTD)と診断されたことを公表した。前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性することで、言語や行動、人格などに変化が生じる認知症の一種。進行性の疾患で、現時点では根治させる治療法は確立されていない。ブルースは現在、24時間体制のケアを受けながら生活している。
ルーマーはそれ以来、父の病状について折に触れて発信してきた。率直な発言が注目を集めることもあるが、彼女はあくまで正直に、日々の感情を言葉にしている。
今の父のありのままを受け入れる
それでもルーマーは、悲しみに暮れるだけではないと明かす。「今の父をありのまま受け入れることを大切にしている」とも語り、今この瞬間の父との関係を大切にしている姿勢を示した。
そんなルーマーにとって、大きな喜びとなっている出来事もある。3歳の娘ルエッタが、祖父ブルースと時間を過ごせていることだ。ルーマーはそのことに心から感謝していると話した。病が進行する中でも、孫と祖父が同じ時間を過ごせていることを、ルーマーはかけがえのないこととして受け止めている。
2026年8月8日に米アイダホ州で行なわれた妹タルーラ・ウィリスの結婚式にも、ルーマーは家族とともに参加した。結婚式の約1週間前に行なわれたドレスの最終フィッティングには、母デミ・ムーアや姉のルーマー、スカウトも同席。最後には姉妹でフレンチフライを食べながら、特別な時間を過ごした。
妻エマも「曖昧な喪失」と表現
「曖昧な喪失(ambiguous loss)」という言葉がある。大切な人が物理的には存在していても、心理的・認知的には以前と同じ状態ではないと感じることで生じる喪失感を指す。認知症などにより、大切な人との関係性が変化した際に経験することがある「死別」とは異なる複雑な悲しみだ。
ブルース・ウィリスの妻エマ・ヘミング・ウィリスも、2026年6月15日に配信されたポッドキャスト「Bossticks」でこの言葉を使い、夫の病と向き合う自分自身の経験を語っていた。
ルーマーの「以前とは違う父が恋しい」という言葉にも、同じような喪失感がにじむ。愛する人が目の前にいながら、以前とは異なる一面に向き合わなければならない。
ルーマーは今、3歳のルエッタを育てながら、父の病と向き合い続けている。つらい日があると認めながらも、今の父をありのまま受け入れようとする姿勢からは、認知症の家族と向き合う人々にも通じる複雑な思いがうかがえる。

















