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ビル・スカルスガルドが伝説のダークヒーローに――『クロウ/飛翔伝説』正統リブート『ザ・クロウ』覚醒

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ビル・スカルスガルドが伝説のダークヒーローに――『クロウ/飛翔伝説』正統リブート『ザ・クロウ』覚醒

1994年に公開された『クロウ/飛翔伝説』は、単なるアメコミ原作映画ではなかった。主演俳優の悲劇、ゴシックで陰鬱な世界観、そして“死を超えた愛と復讐”というテーマ。そのすべてが重なり合い、唯一無二のカルト映画として語り継がれてきた。その伝説に真正面から挑むリブート作『ザ・クロウ』が、ついに日本公開を迎える。

今回エリック役を演じるのはビル・スカルスガルド。恐怖や狂気を体現してきた彼が、今度はダークヒーローとして復讐の化身になる。特報映像で見せるアクションは荒々しく、同時にどこか哀愁を帯びている。彼が持つ独特の存在感が、クロウというキャラクターに新たな命を吹き込んでいることは明らかだ。

ヒロインにはFKAツイッグスが起用され、音楽シーンで培われた前衛性と儚さが、物語に強烈な個性を与える。単なる恋人役ではなく、エリックの運命を決定づける象徴的存在として描かれる点も興味深い。

制作陣も抜かりない。ルパート・サンダーズ監督のもと、音楽、編集といった重要なポジションに実力派が集結した。原作と旧作への敬意を保ちながらも、現代的な映像表現で再構築する姿勢が随所に感じられる。

「愛は怒りの形をしている」というコピーが示す通り、本作の核にあるのは復讐だけではない。失われた愛への執念、そして死をも超える感情だ。30年という時間を経て甦るクロウは、単なる懐古ではなく、現代の観客に向けた新たな神話として覚醒しようとしている。

3 月 6 日(金)全国公開

【STORY】
奪われた魂が、男を覚醒させる―
恵まれない家庭環境に育ち、非行を繰り返す青年エリック。彼は、更生施設で同じく暗い過去を持つ女性シェリーと出会う。瞬く間に燃えるような恋に落ちた彼らは脱走を成功させ、誰も知らない場所で二人だけの時間を過ごすうちに、お互いの中に生きる意味を見出して深く愛し合っていくのだった。しかし、謎の組織が隠れ家を襲撃し、二人は惨殺されてしまう。やがて命を落としたエリックの怨念に引き寄せられるように、彼の魂の下へ死の国の使者であるカラスが現れ、“復讐のための力を持って生き返る代わりに、目的を遂げた後は魂を永遠に捧げる”という取引を持ち掛ける。激しい憎悪に駆られたエリックはこれを承諾して蘇り、シェリーを凌辱した組織を滅ぼすことを強く誓って夜の闇へと飛び出していくのだった。

【作品概要】
出演:ビル・スカルスガルド、FKA ツイッグス、ダニー・ヒューストン
監督:ルパート・サンダーズ 音楽:フォルカー・バーテルマン 撮影:スティーヴ・アニス 編集:クリス・ディケンズ、ニール・スミス
2024 年|イギリス・フランス・アメリカ|英語|111 分|5.1ch|シネマスコープ|原題:THE CROW|字幕翻訳:平井か
おり|配給:クロックワークス 【R15+】
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