脳の老化の7割は「腸」で決まる?専門家が明かすNG習慣5つ


腸の状態が脳の老化スピードを大きく左右することが、専門家の見解として注目を集めている。英HuffPost UKが報じたところによると、日々の腸に関するある習慣が、知らず知らずのうちに脳の老化を加速させている可能性があるという。(フロントロウ編集部)
「脳の老化の60〜70%は腸で変えられる」
そう語るのは、神経外科学の准教授であるハリオム・ヤダヴ博士だ。腸と脳はたがいに深く影響し合う「腸脳相関」を通じてつながっており、腸内環境の乱れが引き起こす慢性的な炎症が、じわじわと脳にダメージを与えるという。「炎症によって最も大きなダメージを受ける臓器は脳だ」とヤダヴ博士は指摘している。ただし一次研究の定量結論として示されるわけではないため、生活習慣だけで脳の老化を変えられるかは確定していない。
では、どんな習慣が腸を通じて脳の老化を早めているのか。専門家が挙げる5つのNG習慣を紹介する。
NG習慣① 加工食品
添加物や人工的な成分を多く含む加工食品を頻繁に摂取することは、腸のバリア機能を傷つけ、腸内細菌のバランスを乱す。具体的には、スナック菓子・コーラなどの炭酸飲料・冷凍ピザ・市販のシリアル・インスタントスープ・クッキー・ポテトチップス・冷凍食品・ソーセージやナゲット・量産型の食パンやケーキなどが該当する。
一部研究ではこれらに多く含まれる乳化剤(エマルシファイア)は、腸内善玉菌の一種「アッカーマンシア菌」や「フェカリバクテリウム菌」を減少させ、慢性的な炎症を引き起こしやすい腸内環境をつくる可能性が示されている。
NG習慣② 食事内容
食後に強い眠気を引き起こしやすい食品として、揚げ物・ピザ・バター系の焼き菓子など高脂質のものや、白米・パスタ・白パン・ポテトチップスといった精製炭水化物が挙げられる。また食物繊維や脂質・タンパク質を伴わない単純な糖質(菓子類、甘い飲み物など)は、血糖値の急上昇とその後の急降下を招き、エネルギーと一緒に集中力も奪う。
こうした食後の強い眠気は消化器系への負荷のサインであることが多く、放置しつづけることが腸と脳の両方にとってのリスクとなる。
腸内の善玉菌を増やすには、食物繊維・発酵食品・多様な植物性食品の3本柱が重要だ。食物繊維が豊富なプレバイオティクス食品としては、ニンニク・玉ねぎ・ネギ・アスパラガス・バナナ・ベリー類・リンゴ・ひよこ豆・レンズ豆・オーツ麦などが挙げられる。
発酵食品では、ヨーグルト・ケフィア・キムチ・コンブチャ・キャベツの漬物が効果的で、スタンフォード大学の研究では1日6皿の発酵食品を10週間摂取した参加者において、腸内細菌の多様性が有意に増加し、炎症性タンパク質が19種類減少したことが確認されている。さらに、ブルーベリー・緑茶・オリーブオイル・ダークチョコレートに含まれるポリフェノールも善玉菌の増殖を助ける。週30種類以上の植物性食品を摂ることが理想とされている。
NG習慣③ 時間とストレス
夜遅くに食べると特に問題となるのが、精製炭水化物や高GI食品だ。夜間は体内時計の関係でインスリン感受性が下がっているため、白米・パン・パスタ・甘い菓子類などを遅い時間に食べると、血糖値のコントロールがさらに乱れやすくなる。また夜の食事はメラトニンの分泌を抑制し、コルチゾールを上昇させることで睡眠の質も低下させる。
腸内細菌も体内時計に合わせて日周リズムで活動しており、食事タイミングのズレがそのリズムを乱すことが研究で示されている。食事を抜いたり時間がバラバラになる生活パターンも同様のリスクがある。
ストレス下では腸のバリア機能が弱まり、本来通り抜けられないはずの細菌や毒素が血流に漏れ出す「腸管壁浸漏」状態を引き起こしやすくなる。この状態をさらに悪化させるのが、トランス脂肪酸を多く含むマーガリン・電子レンジ用ポップコーン・市販の冷凍生地・非乳製品クリーマーや、精製糖・飽和脂肪酸・精製炭水化物を多く含む加工食品だ。
一方で、ヨーグルト・キムチ・チアシード・コンブチャなどの発酵食品や、ほうれん草などの葉野菜・ベリー類・青魚といった抗炎症性の食品が、ストレスによる腸の炎症を和らげるとされている。
腸から脳を守るためにできること
ヤダヴ博士によると、プロバイオティクス・プレバイオティクス・ポストバイオティクスの摂取、食事の多様性を意識すること、食事タイミングの規則化、そしてストレスマネジメントが、細胞レベルでの健康的な老化をサポートする方法として挙げられている。
脳の老化を遅らせるカギは、日々の腸のケアにあるといえそうだ。
出典:PMC / Sleep Foundation / Stanford Medicine / Johns Hopkins Medicine / Medscape












