男たちはどうやって現場ホテルに侵入した?
事件当夜、キムの滞在先だったアパートメントホテルに警察官を装い、武装した男5人が現れた。男らはホテルのコンシェルジュ(受付職員)に持っていた拳銃をつきつけて、キムの部屋を開けるよう要求。現地警察の発表によると、5人のうち2人の男がキムの部屋に押し入ったという。
不運なことに、この夜、普段キムの護衛にあたっている屈曲なボディガードはファッションイベントのアフターパーティーに出かけていた姉のコートニー・カーダシアンと妹のケンダル・ジェナーらを警護しており、現場には居合わせていなかった。
「レイプされるかと思った」必死の命乞い
米TMZが報じたキム本人による警察への証言によると、ベッドに横になっていたキムは、階段を上る男たちの足音に危険を察知。男の1人が部屋に侵入するのを目にした彼女は、携帯でセキュリティチームに連絡をしようと試みたものの、すぐに奪い取られてしまった。
男らは、キムに拳銃を突きつけて脅し、プラスチック製の手錠とガムテープを使って両手足を拘束。さらに、キムが恐怖で泣き叫ぶと、顔にガムテープを巻き付けて口を塞いだという。このとき、キムは「レイプされるかと思った」とも話しているという。
そして、そのまま彼女をバスルームにある浴槽の中に放り込むと、「リング、リング!」とキムに宝石の在りかを指示させながら部屋を物色した。
関係者によるE!Newsへの証言では、「絶対に殺される」と恐怖を感じたキムは、男らに命だけは助けてくれと懇願。「私には小さな子供が居るの」と必死に命乞いをしたという。
その後、男らが去ると、キムは何とか自力で拘束を解き、建物の外へ。事件の恐怖に震えていたものの、ケガなどはなかった。
室内で繋がった下階のベッドルームにはキムの友人女性がおり、事態の異常さに気が付いていたものの、自身も怯えていたためバスルームに閉じこもり、必死でキムの専属ボディガードに電話をかけていたという。
男らが室内に滞在していた時間はわずか6分程度。しかし命の危険も感じるような状況だっただけに、キムにとっては地獄のような時間だっただろう。
犯人が去った約2分後に、ボディガードが現場に到着した。
被害総額はなんと10億円以上
キムに危害は加えなかったものの、室内にあったすべての宝石類を盗んでいったとされる犯人たち。盗まれたのは、4.5億円相当のキムの指輪や5.6億円相当の宝石類が入ったジュエリーボックスで、被害総額は約10億円以上にものぼると言われている。
大統領並みの厳重警備のなかアメリカに帰国
事件後、今週火曜日までだった滞在予定を早く切り上げて、姉妹たちと共にフランスを後にしたキム。一行が到着したNYの空港には、大統領が移動するときと同じレベルの厳重な警備が敷かれ、物々しい雰囲気が漂っていた。
非常事態を受け、コンサート公演を中断して空港に駆け付けたラッパーで夫のカニエ・ウェストと母クリス・ジェナーに付き添われてNYのアパートに帰宅するキムの顔には、いつもの笑顔はなかった。
この事件を受け、パリ市長は「今回の事件は私有地において起きた非常に稀な事件であり、パリ警察や市内の公共の場所のセキュリティの不備を疑問視するような問題ではありません」と公式ツイッターを通じて発信。
バイクに乗って逃走したという犯人は、現在のところまだ捕まっていない。