過去の騒動を連想させる新曲MV
テイラー・スウィフトの新曲「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ(以下、「LWYMMD」)のMVは、過去にバトルを勃発させたセレブを連想させる内容と、皮肉たっぷりなヴィジュアルが大きな話題となっている。
まるでテイラーが過去の苦い思い出を総括したかのようなMVに隠されたメッセージの数々を、一挙おさらいします。
12. 「アウト・オブ・ザ・ウッズ」
MVのはじめに登場するゾンビのテイラー。彼女が着ているドレスは、アルバム『1989』に収録されている「アウト・オブ・ザ・ウッズ」のMVで着用していたドレスと同じもの。
「アウト・オブ・ザ・ウッズ」は、元カレである1Dのハリー・スタイルズを題材にした曲であり、公な恋愛をすることに対する葛藤を歌った曲。
ちなみに「LWYMMD」と「アウト・オブ・ザ・ウッズ」は、どちらも友人であるジャック・アントノフが制作に参加している。
11. 2014年のメット・ガラ
ゾンビ姿のテイラーが墓場に埋めようとしているのは、2014年のメット・ガラで着用したドレス姿のテイラー。
2014年はケイティ・ペリーとの不仲騒動が起こった年で、この年をきっかけに、カニエ・ウェストや元彼のカルヴィン・ハリスなど、テイラーにバトルが連続で勃発。
10. バスタブにある1ドル札
ダイヤモンドのバスタブのシーンには、テイラーの右肩近くに1ドル札が置かれている。
この1ドル札は、テイラーが過去のセクハラ被害に対して起こした裁判の賠償金の設定金額(1ドル)と同じ。
9.「NO」の文字
同じシーンで床に落ちているネックレスが「NO」という文字になっていることにも、深い意味が隠れているとファンは指摘。
ハート型をしているこのネックレスは、元カレのカルヴィンが交際1年を記念してテイラーに贈ったネックレスに酷似。それを使って描かれた「NO」の文字は、何を否定しているのだろうか。
ちなみに、因縁の仲にあるキム・カーダシアンの強盗事件を連想させるこのシーンは、さすがにやりすぎだという意見が多い。
8. 「Et tu Brute」の文字
テイラーの座る椅子の手すりや階段前の柱に記されている「Et tu Brute」という言葉。
これは、シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』の有名なセリフ「ブルータス、お前もか(Et tu Brute)」の引用で、西洋では親しい人からの裏切りを意図する格言として知られている。
7. 12匹しかいないヘビ
MVに出てくるこのシーンに登場するヘビの数が12匹しかいないことに違和感を覚えているファンも多いはず。というのも、テイラーのラッキーナンバーは「13」で、テイラーはたびたびこの数字を使っているから。
テイラーは他セレブとのバトル中にアンチ派から「ヘビ(=嘘つき・裏切者・陰険な人)」と批判されており、今回はそのエピソードを逆手に取り、テイラー自身が13匹目のヘビになったと考えられる。
テイラーはインスタグラムでの宣伝でもヘビを登場させており、ヘビが重要なイメージであることは確か。
6. 犬猿の仲ケイティの面影
ケイティ・ペリー風のテイラーが車をクラッシュさせるシーンでは、なぜかグラミー賞のトロフィーが。
このトロフィーは、今まで10個のグラミー賞を受賞しているテイラーに対して、ケイティはまだ1つも受賞していないことを皮肉っているとされている。
さらに、このシーンに登場するイエローのスポーツカーにも注目。
この車は、ケイティが2009年にリリースした「ウェイキング・アップ・イン・ベガス」のMVの中盤にでてくる車にそっくり。
5. 「恋に盲目」
猫の被りものを被り「恋に盲目(BLIND FOR LOVE)」と描かれたトップスを着たテイラーが銀行強盗するシーン。
これは、「恋人をコロコロ変えて元カレを曲のネタにして大金を稼いでいる」という世間でのイメージをテイラー自らが皮肉的に描いていると思われる。
4. 架空のストリーミングサービス
強盗シーンで登場する、「STREAM CO.」という架空のストリーミングサービス。
これは、2015年にテイラーとひと騒動があったApple Musicを指していると思われる。
Apple Musicはユーザーの無料トライアル期間中にアーティストにストリーミング料を払わないと決め、テイラーが「若いアーティストを苦しめる」とこれを批判。この結果、会社側が支払い制度を見直した。
3. テイラー軍団
容姿が似ているモデル体型の女性たちが集まったシーンでは、スクリーンに「SQUAD(軍団)」の文字が。
テイラーを中心とした女友達グループ「テイラー軍団」を連想させるこのシーン。テイラー軍団は参加メンバーがモデル体型の美女ばかりであることから「排他的なグループ」と批判されたことがあり、このシーンはその批判をチクリと皮肉っているよう。
2. 8人の「I❤T.S.」ダンサー
ビヨンセの楽曲「フォーメーション」のMVを彷彿とさせるシーンに登場する8人の男性ダンサーが、元カレのトム・ヒドルストンが着用したトップスに似た衣装を着ているとして話題になったけれど、これ以外にも隠れたメッセージが。
テイラーのバックで踊る8人のダンサーが、彼女のキャリアの中で影響を与えた8人の元カレなのではないかと噂されている。
その8人とはジョー・ジョナス、テイラー・ロートナー、ジョン・メイヤー、ジェイク・ギレンホール、ハリー・スタイルズ、カルヴィン・ハリス、そしてトム・ヒドルストンのこと!?
1. 過去のテイラーたち
MV終盤に登場するのが、過去のMVやレッドカーペットに登場した時のテイラーたち。
生まれ変わったテイラーが過去の自分の頂点に立つシーンで、繰り返し歌われるのは、「私は誰も信用しないし、誰も私を信用しない」「あなたの悪夢に登場する女優になるわ」という歌詞。
今までのテイラーの「良い子」のイメージからは一転した冷酷な表情と攻撃的な歌詞は、新生テイラーを表現しているのだろうか?
細かい部分にまで深いメッセージが込められたMVで、過去の騒動を総括し、今まで見せてこなかった新しい姿を見せたテイラー。これが、第2章「テイラー・スウィフト」の始まりなのかも。