早熟すぎるボディに戸惑った10代前半
「神ボディ」と称される抜群のスタイルの持ち主で、モデルや女優として活躍しているエミリー・ラタコウスキー。「セクシー=男性に媚びているワケではない」、「女性の乳房がただただエロティックなものとしてとらえられている世間の風潮は間違っている」と、独自の持論を展開している彼女は、普段からSNSなどであえて露出の多い写真や動画を公開するなど、自分なりの方法で女性の人権や自由を訴えるフェミニズム運動をサポートしている。
今でこそ、セクシーなボディも自分の個性の1つだと受け入れ、むしろそれを全面的に押し出しているものの、思春期には早熟すぎる自らのボディに戸惑い、悩んだこともあったというエミリーは、アラビア版ハーパーズ・バザー誌とのインタビューで、10代前半にしてすでに大人の女性のような体つきだった当時を振り返り、こんな風に打ち明けた。
「12歳にしてバストがDカップあったせいで、人々はまるで21歳の女性を見るかのような目で私を見ていたわ。私に自分の体つきをアイデンティティの1つとして受け入れ、他人にどんな風に見られているかを理解し、受け入れることはすごく難しかった。」
12歳と言えば、思春期が始まったばかりのとても多感な時期。エミリーは、「『いいから、私のことは放っておいて! 』っていうタイプの少女だった私にとって、着る物や自己表現の仕方についていちいち正当化しなくちゃいけないのは辛かった。だって男性だったら、そんなこと気にしなくたっていいでしょ」と、当時感じた性別による理不尽な違いについても明かした。
母からのアドバイス
同じ年の女友だちと比べてカラダの発育が早かったことにコンプレックスを持ち、周囲の目が気になった時期もあったというエミリーが、自分自身を受け入れることができたキッカケとなったのは母キャスリーンの言葉だった。
エミリーは、「誰かのために自分を変えたりしなくたっていいということを教えてくれたのは、母だったわ。母は私に『自分が着たいと思うものを着て、やりたいことをやりなさい。何も問題はないわ。あなたのカラダはこうであって、それも含めて“あなた”だっていうだけ。悩む必要なんかないの』と言ってくれたの。私はそのとき自分自身を受け入れるということを学んだわ」と語っている。
男性たちから「神ボディ」ともてはやされ、女性からは羨望のまなざしを浴びているエミリー。彼女が自分のカラダに誇りを持ち、今では、ある意味“武器”として使えるようにまでなった背景には、まだ幼い頃に人知れず乗り越えた苦悩と、母からの愛に溢れた教えがあった。