優等生から一転、厄介者に
ディズニー・チャンネル出身で子役時代からハリウッドで活躍し、『トランスフォーマー』シリーズなどのヒット作で主演を務めたシャイア・ラブーフ。
カリスマ的な演技力で一時は「第二のトム・ハンクス」とまで言われたシャイアは、将来が約束された優等生としてスターダムを駆け上がった。
しかし、プライベートでは2007年に泥酔して不法侵入したことで初めて逮捕され、そこから奇行を繰り返し飲酒運転や、迷惑行為でじつに逮捕歴は4回。
さらに2014年のベルリン国際映画祭には「僕はもう有名じゃない」という紙袋を頭にかぶって登場。
撮影中に共演者ともめることも多く、ついには大ヒット映画『スーサイド・スクワッド』への起用を拒否され、最近では業界人からも厄介者扱いされてしまっている。
そんなシャイアが、その黒歴史についてEsquire誌のインタビューで重い口を開いた。
「自分の失敗を見つめ直さなきゃいけなかった。もう一度仕事が出来るようになる前に、自分を取り戻して失態を片付ける必要があったんだ。(中略)本当のところ、自暴自棄で、道を踏み外してしまった」
久しぶりにインタビューで過去の失敗談を赤裸々に語ったシャイアは、インタビューを受ける前になんと、専属セラピストと何度も練習を重ねていたのだそう。
というのも、すぐにカッとなってしまい自分をコントロールできなくなってしまうことが、シャイアが起こした騒動の主な原因だったから。
そんなシャイアが、繰り返す非行を改めるきっかけになったのが2017年の逮捕だという。
新作映画の撮影のために滞在していた米ジョージア州で、シャイアは泥酔したあげくブチ切れ、白人主義的な暴言を吐いたことで大バッシングを受けた。
この時、やっと「やっちまった」と感じたのだそう。
逮捕された時に撮影していた『ザ・ピーナッツ・バター・ファルコン(原題)』に出演するダウン症を抱える俳優のザック・ゴッサーゲンに「君はもう有名だけど、これ(映画)が僕のチャンスなんだ。それを台無しにした」と言われたことで、今までの行いを改めようと決意したのだそう。
「失望したという彼の言葉を聞いて人生が変わった」というシャイアは、そこからアルコール中毒者のリハビリ施設に入所。現在は自宅に戻り、セルフコントロールができるように努力を続け更生の道を着実に歩んでいる。
そんな過去を振り返り、反省しながらも「僕はクズだっていうことはこれからも言われ続ける」と語ったシャイア。
お騒がせセレブのレッテルを張られてもなお、映画のオファーが絶えないのは彼の演技力が確かな証。その実力を活かして完全復活する日を期待したい。