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アヴィーチーの死因が分かる、旅先で遺体で発見

FRONTROW Editorial Dept.
BY FRONTROW Editorial Dept.
アヴィーチーの死因が分かる、旅先で遺体で発見

28歳の若さで亡くなったアヴィーチーの突然の死について新たな情報が出てきている。

旅先で遺体で発見される

 「Levels」や「Wake Me Up」といったヒット曲で知られる人気DJのアヴィーチー(本名:ティム・バークリング)は、28歳だった2018年4月20日に、バケーションのためと友人に会うために訪れていたオマーンにて遺体で発見された。

 2012年には過度のアルコール使用による急性膵炎で11日間入院し、2016年には健康状態が悪化してツアー活動からの引退を発表するなど、健康上のトラブルがあったアヴィーチー。長年のコラボレーターであるレヴァン・ツィクリシュヴィリが監督した2017年のドキュメンタリー『AVICII: TRUE STORIES』では、アヴィーチーが身体的・精神的な不調を抱える様子と、そんななかでもライブパフォーマンスを続けるようにマネジメントからプレッシャーを受けていたことが明かされた。

 そんなアヴィーチーは死の直前に、サードアルバムの制作に取り組んでいることを明かしていたが、米Rolling Stoneの取材によると、アヴィーチーは友人を訪ねるためにオマーンに向かう前はLAにある自宅のスタジオでプロデューサーのJoe Janiakと仕事をしていたそうで、Janiakは、アヴィーチーが今後に対して「ワクワク」している様子で、旅行から戻ったらまた連絡すると言われたと語ったという。

心配した家族が向かっている矢先だったと報道、声明で死因を示唆

アヴィーチー家族が声明で死因を示唆

 アヴィーチーの母国スウェーデンのメディアStoppa Pressarnaは、アヴィーチーは現地から家族に電話で連絡していたそうで、その内容を心配した家族のひとりが当時現地に向かっていたと報じた。

 2018年4月21日には、オマーンの現地警察が「犯罪の疑いや反則行為の証拠はない」と明言。

 遺族による2つ目の声明では「あまりにも完璧主義者であることから、世界中を旅するなかで心の中に平和を見つけることができずに、極度のストレスを抱えていました。(中略)物事の意味、人生、幸せについて考えることと闘っていました。しかしこれ以上続けることはできなかったのです。平和を見つけたかったのです」と、彼の死が自殺だったことを示唆する内容のコメントが綴られた

父親は「2度も彼のことを止めた」と明かす

 アヴィーチーの父親であるクラス・バークリングは2020年にダンスミュージック専門のチャンネルBPMの特別番組『Avicii Birthday Tribute for Mental Health Awareness』に出演した際に、アヴィーチーのメンタルヘルスとの闘いについてこう明かした

 「音楽業界はご存知の通りティム(※アヴィーチーの本名)のように成功を経験すると(時間など)奪い取ってしまう。彼はいつも旅をしたり音楽を作ったりしていることに時間を費やし、その中で浮き沈みがあっても彼は幸せだったと思う。彼は幸せでプロデュースし続け、創造的だった。でもストックホルムにいる親としては、もちろん息子に帰ってきて休んで欲しかった」

 「心の病気はときどきうつ病と関連している。その様子が見えるし、感じられる。この人はきっと助けが必要だと言うことができる。ティムはそんなサインを見せなかった。私たちは彼のマネージメントと一緒に2度彼のことを止めた。けど、それは遅かった。もちろん家族は何度も彼をとても心配していた」

 「なんで何もしなかったのかと思われるかもしれないけれど、私たちは多くのことを行なった。それは確かだよ」

DJ仲間たちが追悼コメント

DJ仲間たちがアヴィーチーを追悼

 アヴィーチーの死後、マドンナをはじめとしたトップセレブのほか、アヴィーチーと共に音楽界を盛り上げたDJ仲間たちから次々と彼を悼むコメントが集まった。

DJのスティーブ・アオキ

「このニュースが信じられないよ。これを書くことすら辛い。本当に失ったものは大きい。とてもとても大きいよ。寂しくなるよ。ファック、ファック」

DJのマーティン・ギャリックス

「どれだけ今悲しいか言葉に表すのは不可能だ。僕だけじゃなく、何億人もの人をインスパイアしてくれてありがとう」

DJのスクリレックス

「僕たちは“親しい友達”ではなかったけれど、「レベル」のリミックス曲を通して、深いつながりを感じていたよ。ティムは本物の天才で革新者であると同時に、とても繊細で謙虚な人だった。このタフな業界で、遠くからティムが苦しんでいる姿を見ていた。もっと彼をハグして、『大丈夫だよ』と言ってあげればよかった。君の音楽は永遠に僕の音楽の一部だし、それはきっと多くの人にとっても同じだよ。人間がこの世界に存在している間は、君は永遠にインスピレーションとして残るだろう。ありがとう、ティム」

DJのデヴィッド・ゲッタ

「とても悲しいことが起きた。俺たちはとても美しいハートを持った友人を亡くし、世界はとてつもなく才能のあるミュージシャンを失くしたんだ。君の美しいメロディ、スタジオで過ごした時間、DJとしてプレイしたこと、そして友達として人生を一緒に楽しんでくれたこと、本当にありがとう」

DJのゼッド

「アヴィーチーが亡くなったと知って、この悲しみを上手く伝える言葉が見つからない。彼はとても優しくて謙虚で才能があって、人をインスパイアする人だった。早すぎるよ。安らかに眠ってくれ、ティム」

DJのカイゴ

「これが本当だなんて信じられない。僕の一番のインスピレーションで、EDMを始めるきっかけになった人。音楽でこの世界に喜びを与えてくれてありがとう」

悩みを抱えて相談を必要としている方へ
日本いのちの電話連盟
0570-783-556(10~22時)
www.inochinodenwa.org

※この記事は2018年5月2日に公開された記事を更新したものです。

(フロントロウ編集部)

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