ドレイクVSプッシャ・Tのバトルが激化
数年前から続いている、ドレイクとプッシャTのバトル(※1)が再熱するきっかけとなったのが、プッシャ・Tが5月24日にリリースしたニューアルバム『DAYTONA』。
同アルバムに収録された楽曲「Infrared」の歌詞で、プッシャ・Tが「ナズのアルバム『It Was Written』みたいに、書いたのはクエンティン」と歌い、ドレイクのゴーストライター疑惑(※2)を指摘したことで、バトルがヒートアップしている。
歌詞に登場する「クエンティン」とは、ドレイクのゴーストライターと言われるクエンティン・ミラーのこと。
ナズのアルバム『It Was Written』もまた、偉大なアルバムと称される一方、アーティストのゴーストライター問題で例にあげられることが多いアルバムでもある。
※1:かつてリル・ウェインと師弟関係にあったプッシャ・Tが、リルに対するディスソングをリリースしたことで2人は絶縁状態に。これをきっかけにリルを恩師と尊敬するドレイクがプッシャを非難したことでバトルが勃発した。
※2:2015年にリリースされたミーク・ミルとドレイクのコラボ曲「R.I.C.O.」で、ドレイクがゴーストライターを使ったとミークが主張したことでドレイクのゴーストライター疑惑が浮上。これをきっかけにドレイクVSミークの大バトルが勃発。
これに対して、ドレイクがすぐさま反応。プッシャのアルバムがリリースされてから、わずか24時間以内に新曲「Duppy Freestyle」を発表。
ここでドレイクは、プッシャ・Tのアルバムをプルデュースしたカニエ・ウェストもゴーストライター疑惑があることを指摘したうえで、プッシャ・Tのことを「お前の「Infrared(赤外線)」が外れて、頭が光線に突っ込んでいる」「アルバム制作中に邪魔するな/レーベル内でもトップ5になれない」と痛烈批判した。
1,000万円以上の請求書を送りつける
さらにドレイクは、自分のおかげでプッシャ・Tのアルバムの売り上げに貢献することも見越して、「請求書が届くだろう」という歌詞を入れた。
ドレイクのリベンジソングに、プッシャ・Tはツイッターで「請求書を送ってみろよ」と応戦。
このツイートから間もなくして、ドレイクがSNSを更新。プッシャ・Tのアルバム元であり、カニエが設立した音楽レーベル「G.O.O.D. Music/Def Jam」に宛てた請求書の写真を投稿。「PRの援助とキャリア復帰のため」として、約1,100万円の請求書を送りつけプッシャ・Tを挑発した。
セレブが参戦しバトルはさらに激化
今回の騒動によるドレイクVSプッシャ・Tのバトルは、これに留まることなくさらに飛び火。
このバトルをきっかけに、カニエだけでなく、キム・カーダシアン、ニッキー・ミナージュなどが参戦し、バトルはさらに激化している。
キム・カーダシアン
2人のバトルを受けて、カニエと一緒にシカゴを支援するNPO団体「Donda’s House Inc.」を立ち上げたライムフェストが「カニエが放棄したシカゴを助けるための団体の仲間になってほしいとドレイクに頼んだ」とツイート。
これに対して、カニエの妻であるキムが、「ハワイで偽物のイージーを履いて追い出されたくせに、カニエの名前を利用して募金を求める偽のポリシーと嘘はやめなさい。本当のところ、あんたは団体を存続できていない」、「“友達”にまかせた団体のせいで、カニエが恥をかかされた」という怒りのツイートで反撃した。
この口論によって、NPO団体「Donda’s House Inc.」は声明を発表し、今後、カニエの亡き母ドンダの名前が入ったNPO団体の名称を使わないことを発表する事態となった。
Please read the attached final statement regarding the future of @DondasHouse, effective immediately: @kanyewest & @KimKardashian. pic.twitter.com/aNVWbJ1h49
— Donda's House, Inc. (@DondasHouse) 2018年5月27日
ニッキー・ミナージュ
ニッキーは、元恋人のミーク・ミルと争った、旧友ドレイクをかばう形でバトルに参戦。今回のバトルでプッシャ・Tがゴーストライター疑惑を掘り返したことについて激怒し、「なにもないから何年も前のことをまた掘り返して、注目を集めるなんて。もうやめなさい」とピシャリ。
様々な方面に飛び火し交差した今回のバトル。まだまだ続くドロ沼展開になりそう。
(フロントロウ編集部)