10代の心の闇描く問題作
10代の自殺問題をリアルに描いたNetflixのオリジナルドラマ『13の理由』。
シンガーのセレーナ・ゴメスがエグゼクティブ・プロデューサーを務めることでも知られている同シリーズは、現代アメリカ社会に暗く影を落とす若者の自殺やいじめ、レイプなどさまざまな問題に鋭く切り込んだストーリーで社会現象的な人気となっている。
Netflixは作品ごとの視聴者数を公開しない方針で知られるため、具体的な数字や指標は明らかにされていないが、同作の人気ぶりは若者たちのコミュニケーションツールの主体となっているSNSを見れば一目瞭然。2017年のシーズン1公開後には、わずか1週間で関連ツイートの数が過去作品を大きく上回る350万件以上を記録した。
シーズン2も大成功に終わった同作は、2019年にシーズン3が配信されることが発表に。前2シーズンとはまた手法を変えた語り口でストーリーが描かれることが期待されており、ファンたちは配信日のアナウンスを心待ちにしている。
6月に公開されたティーザー映像では、何者かが学校のロッカーを開け、紙袋に入った何かを取り出し立ち去っていく様子が映し出されている。
最新シーズンの制作に遅れか?
シーズン3の制作が米現地時間の8月13日に開始予定なのだが、ここへ来て、そのスケジュールに遅れが生じそうだとの情報が。
その理由は、キャストたちとのギャラ交渉が難航しているため。
米Deadlineは、主人公のクレイを演じる俳優のディラン・ミネットを含む8人のメインキャストたちが配信会社であるNetflixに対してギャラの値上げを要求していると伝えている。
ディランが理想としている言われているギャラは1話あたり20万ドル(約2,200万円)。ほかのメインキャストたちはそれぞれ1話あたり15万ドル(約1,650万円)を希望しているという。
成功を収めているシリーズのキャストたちが、シーズンを追うごとにギャラの値上げを求めるのはハリウッドでは常識であり、若いキャストたちがそのようにしてキャリアアップを図ることはごく自然なこと。
ディランのシーズン1におけるギャラ契約は1話あたり推定8万ドル(約880万円)、そのほかのキャストたちは2万~6万ドル(約220万円~、660万円)のギャラを手にしたと言われており、シーズン3への出演にあたっては、当時の倍以上の額を望んでいるよう。
13日には、出演者たちがテーブルを囲んで台本の読み合わせを行う予定だが、ギャラ交渉の進展次第ではこれが行えない可能性もある。ファンたちが「少しでも早く最新シーズンを見たい!」と熱望している作品だけに、ぜひスケジュール通りスムーズに制作を進行して欲しいところ。
ちなみにシーズン1と2でディラン演じるクレイと並ぶ重要な役どころのハンナを演じ、ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門の主演女優賞にノミネートした[キャサリン・ラングフォード]()は、自身のSNSでハンナ役からの卒業を伝えるメッセージを投稿しをし、シーズン3には出演しないことを明らかにしている。(フロントロウ編集部)
キャサリンが投稿したハンナからの卒業メッセージ。