「バットウーマン」の適役ではない?
ヒーロードラマで、初めてレズビアンのヒーローが主役級の活躍を見せるということで大きな話題を呼んだ、女優ルビー・ローズがバットウーマン役に抜擢されたニュース。
レズビアンのバットウーマン役を、同じく12歳でレズビアンをカミングアウトしたルビーが演じることが決まり、ヒーロー作品の歴史に名を刻む大きな偉業を成し遂げた。
そんな嬉しいニュースから一転、一部のLGBT+コミュニティを中心にルビーのキャスティングをバッシングする意見が加熱。これ受けて、ルビーがツイッターのアカウントを削除し、インスタグラムのコメント欄も制限した。
LGBT+コミュニティにとって喜ばしいキャスティングと思われたルビーのバットウーマン役だが、驚くことにLGBT+コミュニティの人を中心にルビーが“適役”ではないという意見がSNSで多く寄せられている。
というのも、10代からレズビアンであると公言しているルビーだが、近年では、性別を明確にしないジェンダー・フルイドであると自認しているため、そんなルビーがレズビアンのキャラクターを演じるのはおかしいといった意見が広がっているから。
こうした批判の声が広がるなか、ルビーがツイッターを削除する前に投稿したと言われるツイートでは、「私たちはみんなで支え合うべき」と、LGBT+コミュニティ同士がバッシングし合うことに難色を示した。
さらにルビーは、ツイッターのアカウントを削除する前に、こんなツイートもした。
「どこから“ルビーはレズビアンじゃないからバットウーマンになれない”ってことになったの…。バカげてる。12歳でカミングアウトしたのに?5年前から『同性愛者すぎる』って言われ続けてきたのに、どうしてこうも一転するの。私は変わっていない」
「女性やマイノリティの人が勢力を増すと止められない…。私たちがお互いを傷つけ合うのは、どのグループより辛い。でも、挑戦はいいこと。私はただ、女性とLGBTコミュニティの人が支え合って欲しいだけ」
ルビー自身も語っていたように、これまでLGBT+のヒーローがドラマや映画で主役級に扱われることはなく、ましてやLGBT+の役柄を当事者の役者が演じることも少なかった。
そんななかで今回、ルビーがレズビアンのヒーローとして主演に抜擢されたことは、LGBT+コミュニティにとって画期的なこと。それにもかかわらず、身内から批判を受けたことにルビーは落胆した気持ちをツイートしてツイッターを削除。
現時点で、ルビーはインスタグラムもコメントできるユーザーをフォローした人だけに制限している。(フロントロウ編集部)