複数の女性セレブが支援を表明
ドナルド・トランプ米大統領から連邦最高裁判所の判事として指名を受けているブレット・カバノー氏が、高校在学中に年下の女学生に対してレイプ未遂にあたる行為をしたとして告発された騒動で、被害者女性が当時被害を訴え出なかったことを理由に女性の証言を信じない声に対し、「Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」というハッシュタグを使い、過去の性的被害を黙っていた理由をSNSで告白する活動が広がりを見せている。
これまでに、MeToo運動の発足者である女優のアリッサ・ミラノをはじめ、ドラマ『リバーデイル』の女優リリ・ラインハートや、元スーパーモデルで現在は料理研究家や番組司会者として活躍するパドマ・ラクシュミが、「Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」を告白したことをフロントロウでお伝えしてきたが、今回、新たにモデル兼女優のカーラ・デルヴィーニュ、ドラマ『モダン・ファミリー』の女優サラ・ハイランド、ドラマ『ドーソンズ・クリーク』の女優ビジー・フィリップスの3人が、過去の性的被害を告白するとともに、被害にあったことを今まで黙っていた理由を明かした。
カーラ・デルヴィーニュ
「自分の身に起こった出来事をとても恥ずかしく感じた。それに、相手の人生を台無しをすることに抵抗があったの。たとえ、その人物が私の人生をめちゃくちゃにした相手だとしてもね。#私が被害を告発しなかった理由」
Because I felt ashamed of what happened and didn’t want to publicly ruin someone’s life, even though they privately ruined mine #WhyIDidntReport
— Cara Delevingne (@Caradelevingne) 2018年9月27日
サラ・ハイランド
「加害者の男性は私の友達だった。高校3年生の時の大晦日の夜の出来事よ。みんなお酒を飲んで酔っていた。彼は私がバスルームにいる時に、許可なしにいきなり入ってきたの。すべて夢だったらいいのにと願ったけど、朝起きた時に破れたタイツを見て確信したわ。話したところで誰も信じてくれないと思った。(告発することで)周りから大げさな奴だと思われるのが嫌だったの。それに私はあの時『ノー』と言えなかった。ショックな出来事に遭遇するとそうなってしまうのよ」
#WeBelieveChristine #MeToo #believewomen #IBelieveHer pic.twitter.com/T1Evor6GTD
— Sarah Hyland (@Sarah_Hyland) 2018年9月27日
ビジー・フィリップス
「これは14歳の時の写真よ。この年、私はレイプされた。この言葉を言うのに25年かかったわ。自著のなかでもこの話をした。両親と姉妹には4ヵ月前にそのことを伝えたわ。今日を境に沈黙を破りましょう。私たちみんなで。正直、私はこの投稿をすることに恐怖を感じています。フォード氏(※)は恐らくそれ以上の恐怖を感じていると思うわ」
※最初にカバノー氏によるセクハラ行為を告発した、クリスティン・ブラジー・フォードのこと。
公聴会で被害者と加害者が対峙
ちなみに、アメリカではつい先日カバノー氏のセクハラ疑惑をめぐる公聴会が行われ、最初に被害を告発したクリスティン・ブラジー・フォード氏と、カバノー氏の両者が証言台に立ち、それぞれ列席者からの質問などに答えた。
被害にあった当時の最も印象的な出来事について聞かれ、「2人(カバノー氏と友人男性)の大きな笑い声と私を犠牲にして楽しむ姿が、今でも脳裏に焼きついて離れません」「あの夜のことを一生忘れることはないでしょう」と涙ながらに語ったフォード氏に対し、カバノー氏は「まったくの事実無根で、私は無実です」と訴え、フォード氏の主張を否定するとともに、改めて指名を辞退するつもりはないと断言した。(フロントロウ編集部)