マクゴナガル先生は一体何歳⁉
映画『ハリー・ポッター』シリーズで女優のマギー・スミスが熱演した、ホグワーツ魔法学校の愛すべき先生として物語をけん引したミネルバ・マクゴナガルというキャラクターが、11月23日公開の映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』に登場することを米ワーナー・ブラザーズが発表。
フィオナ・グラスコットが演じると言われる『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で登場するミネルバ・マクゴナガル。
役どころは詳しく語られていないけれど、ジュード・ロウ演じる若かりし頃のダンブルドアと同じく、ミネルバ・マクゴナガルも若かりし頃、正確には30代の頃が描かれる。
しかし、この年齢設定にはミネルバ・マクゴナガルというキャラクターの存在を混乱させる大きな問題が。
ミネルバ・マクゴナガルは、ホグワーツ魔法学校で39年間教師として働いていると、原作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で発言するシーンがある。
『ハリー・ポッター』は90年代を舞台に描かれていることから、ミネルバ・マクゴナガルは推定で1956年からホグワーツで教師をしていることになる。
さらに、原作者のJ.K.ローリングはファンサイトPottermoreで、ミネルバ・マクゴナガルがホグワーツ魔法学校を首席で卒業し、そこからホグワーツの先生になるまでに2年間、魔法省に勤めていたことなどの経歴を細かく掲載しており、これらのことから、ミネルバ・マクゴナガルは1935年生まれと言われている。
しかし、映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の舞台は1927年。
この作品に、30代のミネルバ・マクゴナガルが登場するというのだけれど、原作の設定では、彼女はこの時代にまだ生まれていないうえに、30代なんてもってのほか。
食い違いが生まれた理由は?
オリジナルと映画で大きな食い違いが生まれてしまった理由としては、社会現象になるほど爆発的な人気を誇る作品の人気キャラクターであるが故のジレンマがある。
『ハリー・ポッター』シリーズでメインキャストに次ぐ人気を誇るキャラクターのひとりとして愛されてきたミネルバ・マクゴナガルは、原作発売から今日までの21年間に、ファンの強い要望から、より細かな情報が語られる必要があった。
加えて、『ファンタスティック・ビースト』の脚本を手掛けたJ.K.ローリングでさえ、当時、物語が映画化されることを考えていなかったため、続編が続くにあたり、今回のような原作とつじつまが合わない部分が生まれてしまったというわけ。
『ファンタスティック・ビースト』シリーズは、5部作になる可能性があるとJ.K.ローリングが発言していたことがあるように、これから新たなストーリーが広がることが予想される。
J.K.ローリングといえば、ストーリーやキャラクター設定を緻密に練り上げた作品を作ることで知られているけれど、『ハリー・ポッター』と『ファンタスティック・ビースト』という2代ヒット作が複雑にクロスオーバーすれば、今回のような問題がこれからたくさん発生するかもしれない。(フロントロウ編集部)