カーディが不可解な事件に対する持論を展開
現地時間2月10日に授賞式が行なわれたグラミー賞で、女性アーティストとして史上初めて「最優秀ラップ・アルバム賞」を受賞したカーディ・Bが、インスタグラムのライブ配信で、ヘイトクライムと見られる暴行事件の被害にあったジャシー・スモレットについて率直な意見を口にした。
「そうね、ジャシー・スモレットとかいう奴に対して心底幻滅している。すごく残念な気持ちでいっぱいよ。彼はブラック・ヒストリー・マンス(※)を台無しにした」
※黒人の歴史や文化を称えたり、学んだりすることを積極的に行なう期間で、毎年2月が黒人歴史月間(Black History Month)として定められている。
被害者であるはずのジャシーに対してカーディが憤りを感じている理由は、今回の事件に突如として浮上した“ある疑惑”にある。
当初、ジャシーが犯人の男たちから同性愛者差別的な表現や、Nワードと言われる黒人に対する差別用語を使って、人種差別的な暴言を吐かれたと主張していたことから、「ヘイトクライム」として捜査が進められていたこの事件。
しかし、容疑者とされるナイジェリア人の兄弟2人とジャシーに面識があったうえに、2人が警察に「(ジャシーに)金で雇われて犯行に及んだ」と主張していることが発覚したことで、状況が一変。ジャシーは悲劇の人から一転、“疑惑の人”となってしまった。
ちなみに、事件が発生したシカゴの地元警察は、この疑惑に対して「否定も肯定もコメントできない」というスタンスをとっているが、カーディはそんな警察に対しても“不信感”を抱いていることを明かした。
「彼(ジャシー)が自分の口でこの話はウソで、自作自演だったと明かすまでは何も言えない。私は彼を完全に責めることはできないわ。この件について人と話をしていた時に、『シカゴ警察の人間は人種差別的だ』と言っているのを耳にしてしまったから。だから、もしかしたら警察の奴らが彼のことをはめるために、彼を嘘つきに見せようとしてる可能性もあるわね」
自身も警察に“嘘つき呼ばわり”された経験から、警察がデマを流した可能性があるとフォローしつつ、仮に自作自演が事実であった場合、ジャシーのために立ち上がった人たちの気持ちはどうなるのかと怒りをぶつけた。
(フロントロウ編集部)