娘の性的指向を知った厳格な両親の反応は?
今年1月に日本公開されたDCコミックス原作のスーパーヒーロー映画『アクアマン』のメラ役で話題となり、私生活では2016年に離婚した元夫で俳優のジョニー・デップといまだに対立状態が続いている、アンバー・ハード。
そんなアンバーが、つい先日、米テキサス州で現在開催中の最先端テクノロジーの祭典「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」で開かれた、「スクリーンの中と外でどのようにして変化をもたらすか」について話し合うパネルディスカッションに参加。
そこで、両親に初めて「女性が好き」とカミングアウトした時のことについてこう振り返った。
「私はテキサス州のオースティン出身です。父は良い人間ですが、南部出身のいかにも“テキサスの男”という感じの人で、私はそんな父のもと宗教への信仰心が厚い家庭で育てられました。私はレズビアン、同性愛者、ベジタリアンを公言しています。そんな私にとって、女性と交際していることを両親に初めて打ち明けた時のことは忘れられない出来事です。最初はとにかく涙、涙の連続でした。突然の告白に、どうやって受け入れればよいのかわからず、それが良いことなのか悪いことなのかさえわからなかったんだと思います」
2010年にGLAAD(※)主催の記念イベントで「過去に女性とも男性とも付き合ったことがある」と告白し、バイセクシャル(両性愛者)であることを公表したアンバー。これより前と後、どのタイミングで両親に自身の性的指向について打ち明けたのかはわからないが、それから約5年が経過した頃にアンバーは両親のある変化を感じたという。
※メディアモニタリング団体「GLAAD(中傷と戦うゲイ&レズビアン同盟)」のこと。
「それから約5年が経ち、あるアワードを受賞することになった私は、両親に会場がある(テキサス州の)ダラスまで車で送ってほしいとお願いしました。私が“同性愛者”のためのアワードを受賞する姿を、両親は最前列のど真ん中で席から見守っていました。約5年でここまでたどり着いた私の両親を見てください。気持ちや考え方を変えることをは可能です」
アンバーが女性と交際していることを知って涙していた両親が、5年という月日を経て、良い意味で変わったことを明かし、“人は変わることができる”と訴えかけた。(フロントロウ編集部)