ツイッターで明かされた、15年以上前の秘話
『スピード』や『ジョン・ウィック』シリーズなど、派手なアクション映画への出演が印象的な俳優のキアヌ・リーブスは、私生活での「良い人」っぷりも有名。そんなキアヌに、新しい良い人エピソードが増えた。
アメリカで記者として働くジェームスは、16歳のころにオーストラリアの映画館で働いていたと、自身のツイッターで明かす。
映画館は、週の真ん中である水曜日の朝はとくに人が来ないそう。そんななか、暇を持て余す16歳の少年の前に、ジーパンにレザージャケット、そしてヘルメットをかぶった男性が現れた。その男性が当時『マトリックス』シリーズに出演していた大人気俳優のキアヌ・リーブスだと気がつくまで、30秒もかかったという。
そんな大物が目の前に表れたら、16歳の子ならもちろん欲しくなってしまうのが、直筆のサイン。しかし緊張しすぎてしまった思春期真っ盛りの少年は、素直にサインが頼めず、その代わりに“社員割引”をキアヌに提案したそう。
というのも、社員割引のためには彼の持つ紙にサインしなければならず、もしキアヌがそこにサインしてくれれば彼はキアヌのサインをゲットできるから。
しかし、もちろんキアヌは社員ではない。「僕はここで働いていないよ」と、困惑した様子のキアヌを見た少年は我に返り、通常料金を支払ってもらったという。
キアヌ、サインを渡すためにアイスを買う
その後、少年がストレートにサインをお願いすればよかったと落ち込むなか、彼の後ろのドアをノックする音が聞こえてきたそう。少年が、マネージャーだと思いながらドアを開けると、そこにはキアヌの姿が。
「もしかして、君は僕のサインが欲しかったんじゃないかなって気づいたんだ。だからこれを」
そういってキアヌが差し出したのは、映画館の売店のレシートに書かれた彼のサイン。
そうして少年にサインを贈ったキアヌは、手に持っていたアイスを半分だけ食べ、ゴミ箱へ。ジェームスは、「あとで気づいたけど、彼はレシートをゲットするために欲しくもないアイスを買ったんだ。バカな16歳のためのサインを書くために」と、キアヌが思春期の少年の気持ちを汲み取り、わざわざサインを手渡してくれた一生忘れられない思い出を明かした。
ちなみに、キアヌが見に来た映画は、ジョニー・デップ主演の『フロム・ヘル』だったとのこと。(フロントロウ編集部)