アメリカを中心に多くの店舗を構える化粧品の専門店「セフォラ(Sephora)」。数々のコスメブランドの商品を多数に取り揃える人気スポットとして知られ、テイラー・スウィフトなど、多くのセレブにも愛されるチェーン店が、400店舗以上を休業させる。
人気化粧品チェーンに一体なにが
今回セフォラが休業に踏み切った理由は、Diversity(※) Training(ダイバーシティ・トレーニング)を行なうため。じつは先日セフォラのある店舗で、シンガーのシザがコスメを物色していたところ、万引きを疑われるハプニングが起きている。今回被害をうけたシザは、自身が「アフリカ系アメリカ人」であることが理由で疑われたと感じたとコメント。これを受けて、今回セフォラは、多様性への理解を深めるために研修を実施することを決定。
※「多様性」を意味する。人種、性別、年齢などの外的な違いや、価値観、宗教、生き方、考え方、性格などの内面的要員を指すこともある
16,000人の従業員に対して、ダイバーシティを含むブランドの倫理観についてのトレーニングを行なうという。
これについてセフォラの広報担当は、「私たちは(シザの)カラバサスでのハプニングについて、情報共有していますし、シザ本人と直接コンタクトをとっています。次のステップに正しく進むことができるように、このできごとについての情報を集めているところです。今回のような苦情については慎重にとらえています。セフォラは、人種を基に人々を判断するようなことを、黙って見過ごしたりしません」とコメントしている。
今回のような人種に対する偏見をなくすトレーニングは、1年前にスターバックス・コーヒーでも行なわれている。ある店舗で黒人男性がなにもオーダーせずに店内にいたという理由でスタッフによって通報され、この男性と友人が逮捕された。このできごとが、人種差別的だと批判されたことを受けて、昨年スターバックスは、直営店8,000店を一時閉店し、約17万5,000人もの従業員に人種差別防止のための教育を行なっていた。(フロントロウ編集部)