20歳という若さで急逝した俳優のキャメロン・ボイスが生前最後に行なったインタビューのうちの1つで語った、未来への「野望」に胸が絞めつけられる。(フロントロウ編集部)

チャリティ活動に熱心

 7月6日に持病の発作のため、帰らぬ人となった俳優のキャメロン・ボイス。子役として活動をはじめ、ドラマシリーズ『ジェシー!』や『ディセンダント』といったディズニーチャンネル作品に出演し、今後も4作もの出演作の公開が控えていた彼の突然の死には、たくさんのセレブたちも悲痛の声を漏らしている。

 面と向かって出会った人たちがこぞってその人間性を絶賛しているキャメロン。20歳という、「まだこれから」という時期に天国へと旅立ってしまった彼だけれど、じつは、俳優業以外でも、この世にしっかりと“生きた証”を残していた。

画像: チャリティ活動に熱心

 アフリカ系アメリカ人とユダヤ人の血を引くキャメロンは、生前、自身が先祖代々、人々の自由と権利のために社会運動に参加し、戦ってきた家系の出身であることを自覚し、家族たちをロールモデルにしていると語っていた。

 キャメロンの祖母であるジョン・アン・ボイスは、1956年にテネシー州クリントン市の州立高校で起こった学生たちによる人種差別撤廃運動の主導者の1人。「クリントン12」と呼ばれた12人の学生グループの1人だったジョンは、メンバーたちとともにアメリカで初めて、州立高校から人種差別をなくすことに成功した。

 そんな祖母ジョンをはじめとする先祖たちの活動に誇りを持っていたキャメロンは、自身も積極的にチャリティ活動に参加。

 発展途上国の人々が安全な水源を確保できるよう支援するチャリティ団体「サースト・プロジェクト」を支援していたキャメロンは、自身の呼びかけで日本円にして325万円以上もの寄付金を集め、安全な水源から水を得られる人々の割合が全体の50%を下回る地域もあるというエスワティニ王国(旧名:スワジランド王国)に2つの井戸が建設されるのを助けした。

 この貢献が評価され、2018年には、同団体が毎年行っているアワードでパイオニア賞を受賞したキャメロン。スピーチでは、「僕たちは自分自身よりも大きな何かをこの世界に残さなくてはなりません。自分の持てる力を使って、この世界をより良い場所にしましょう。僕たちの力を必要としているほかの人たちのために」と熱く語って喝采を浴びた。


未来への野望

 スターとして成功することによって得た地位と名声を善い行いによって世の中に還元したいと考えていたキャメロンは、急逝から約2ヵ月前に行なった米Haute Livingのインタビューで、将来の野望についてこんな風に明かしていた。

「僕の家族には社会に“違いを生み出してきた人たち”がたくさんいます。僕は社会に善い行いを返すことの大切さを教えてくれた、そんな強い男性、女性たちと同じ道を辿りたいんです」 

「たくさんの人々が『自分も何かしたい』という想いを胸に抱いてはいるけど、どうしていいか分からないんです。僕はそんな人たちにとっての“架け橋”になりたい。僕が支援している運動に参加してもらうのでもいいし、自分自身の行動を通じて、チャリティへの関わり方のお手本となるのでもいい」

画像: 未来への野望

 キャメロンの言うように、“社会のために何かしたい”とぼんやりとは思っているけれど、実際には何をしたらいいのか分からず、くすぶっているという人は多いはず。もっと多くの人がチャリティ活動に参加しやすくなるよう、橋渡しをする存在になりたいという夢を抱いていたキャメロンは、こんな風に呼びかけて、人々の背中を押していた。

「誰かの人生にポジティブな変化をもたらすことは、同時に、自分の人生を良い方向に向かわせることにもなるんです」

(フロントロウ編集部)

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