2007年の放送開始から10年以上経った今も根強い人気を誇るドラマ『ゴシップガール』。先日にはスピンオフ作品の制作が正式に発表され、再び注目度を上げている『ゴシップガール』だけれど、その見どころのひとつといえば、その華やかな世界観。ドラマに登場したニューヨークのホテルやレストラン、カフェなどは人気スポットとして知られ、観光客が訪れることも多い。
そんなドラマのロケ地ニューヨークで、ドラマに馴染みのある場所が次々と姿を消している。
ヘンリ・ベンデル
白と茶色のストライプがトレードマークのデパートとして知られるヘンリ・ベンデル。ニューヨークだけでなく全世界で人気だったけれど、2019年1月で全店舗を閉店した。
劇中、ヘンリ・ベンデルのショッパーを手に笑顔を見せたセリーナ(ブレイク・ライブリー)とセリーナ母リリー(ケリー・ラザフォード)。
さらにヘンリ・ベンデルは、『ゴシップガール』の劇中に外観も登場。ショーウィンドウの前に現れたのは、オードリー・ヘプバーン姿のブレア・ウォルドーフ(レイトン・ミースター)。
ディーン&デルーカ
同ドラマで定番のスポット、メトロポリタン美術館の階段でブレアがよくテイクアウトして食べていたフルーツカップやコーヒーは、ニューヨーク生まれの高級グルメ食料品店ディーン&デルーカのもの。
日本でも人気で店舗数を増やしているけれど、本国アメリカでは相次いで店舗を閉鎖。昨年にはマンハッタンでも3店舗を閉鎖し、今年6月には劇中に登場したと言われるアッパー・イースト・サイドのマディソン・アベニュー沿いの店舗も看板を降ろした。
ラルフローレン
アメリカの代表的なファッションブランドのラルフローレンも2017年、ニューヨーク5番街から撤退。
劇中でラルフローレンの前を颯爽と歩くセリーナ。
人気スポットがなぜ?
煌びやかなセレブの世界で見る人をワクワクさせていたドラマ『ゴシップガール』。そんなドラマの人気スポットが次々と姿を消す背景のひとつには、ドラマの舞台ニューヨークのマンハッタンの家賃高騰の問題がある。
業界全体を揺るがす問題になっているマンハッタンの地価は、2019年1月を境に約2倍に急上昇。跳ね上がった家賃の負担が重く、多くの店舗が打撃を受けているという。さらに近年は、Amazon(アマゾン)をはじめ、通販サイトの成長が著しく、店舗へ出向く人も激減。そうした要因が人気スポット消滅につながっている。
バーニーズ・ニューヨークも…
『ゴシップガール』でお馴染みのスポットで、ほかにもマンハッタンの地価高騰の打撃を受けているのが、90年以上の歴史を誇るニューヨーク発の高級百貨店チェーン『Barneys New York(バーニーズ ニューヨーク)』。
ブレイク・ライブリー演じるセリーナが、バーニーズ・ニューヨークでショッピングし、店のショッパーも劇中に登場した。
マディソン・アベニューにある旗艦店の賃料は今年、約3千万ドル(約33億円)まで高騰しており、経営を圧迫。これは利益が吹き飛ぶほどの金額で、バーニーズ・ニューヨークは今月中に破産申請するのではないかと報じられている。(フロントロウ編集部)